こんにちは、 Sansan DSOC 研究員の吉村です。今年の春新卒として入社しました。専門は機械学習及びクラウドソーシング周りで、現在は予測モデルの作成やワーカのミスの分析などを行なっています。こちらの連載では、自身の勉強を兼ねて普段の業務やその周辺技術についての発信をしていこうと思います。
初回は、業務とはあまり関係がないところではありますが、知見を溜めるという意味合いも込めて以前から興味があった Zero Shot Learning について調べてみましたので、共有をさせていただきます。この記事では Zero Shot Learning についての、問題設定やそれを利用するモチベーションについて説明します。
Zero Shot Learning とは
Zero Shot Learning とは機械学習における研究分野の一つであり、訓練データ中に一度も出現しなかったラベルを予測する問題設定です。
つまり、特徴量空間を 、ラベル空間をとし、訓練データ内で観測されたラベルのみによって表される空間を、訓練データ内で観測されなかったラベルのみによって表される空間をとすると、
$$
f : X \rightarrow Y^{target}
$$
となるような分類器を学習することが目的となります。
だだし、この時、
$$Y^{train} \cup Y^{target}=Y,$$
$$Y^{train} \cap Y^{target}=\emptyset$$
の両方が成り立ちます。