Sansan Tech Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

勉強会「Econ Fiesta」を実施しました

こんにちは。DSOC R&D研究員の小松です。DSOC R&Dの社会科学グループSocSciに所属し、経済学の知見を日々の業務に活かすことができないか日々思索しているホモ・エコノミクスです。

本ポストでは、2020年8月28日にSansanとサイバーエージェントさん共催で実施した勉強会「Econ Fiesta」について報告します。

Econ Fiestaとは?

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ここ数年、経済学者を雇う企業がテック系を中心として増加しています。これは、経済学者が企業の抱える問題の解決に貢献していること、および企業側もその価値を見出しつつあることの証左であると言えるでしょう*1

こうした動きの中心は、アメリカをはじめとする海外でした。しかし近年、日本においても経済学者の産業界における活躍が目につくようになってきました。経済学者がテック企業をはじめ産業界でどのような研究や働き方をしているかを紹介し、このトレンドを継続させ大きな流れとしていくためのお祭り、すなわち"Fiesta"が、本勉強会の位置付けです*2

以下、各登壇者の発表内容をまとめます(敬称略)。

*1:テック企業において、経済学者のどのようなスキルが活かされているかを深く知りたい場合は、Susan Athey教授とMichael Luca教授による以下の論文を参照下さい。無料で読めます。 Economists (and Economics) in Tech Companies - American Economic Association

*2:もともと開発経済学を学ぶ端くれだった者としては、日本の国際協力の分野でもこうした動きがより広まることを期待しています。例えば、麹町にある某機構とか。

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新規事業開発での技術選定の意思と意図 (フロントエンド編)

こんにちは、関西支店で新規事業開発室に所属するソフトウェアエンジニアの加藤です。Bill Oneという新規サービスの開発に携わっています。

バックエンド編の続きとして、フロントエンドで私たちが使用している技術やライブラリを振り返って、どんな意志と意図があるかを確認していきます。

Bill Oneは今年の1月ごろにピボットし、それまで開発してきたフロントエンドを全て捨て、1から作り直しました。ピボットの際に改めて技術選定を行い、それまで使っていたライブラリ等を見直したので、本稿ではピボット前後で変化した箇所を中心にフロントエンドの技術選定を紹介します。

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mablでのテスト自動化 ~実践編~

こんにちは、Eight事業部の金井です。社内の名刺を一括管理できるEightのサービス“企業向けプレミアム”で主にフロントエンドを担当しています。

今回は以前投稿されたEight Web E2Eテスト自動化に関する連載第2弾として「実践編」をお伝えしたいと思います。第1弾の記事では、mabl導入の経緯を説明していますのでぜひご覧ください。

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新卒の私が研究開発プロジェクトの中で感じたこと

こんにちは。Sansan DSOC 研究開発部の保坂です。今年の春に新卒で Sansan に入社しました。最近、個包装の焼きあごを大量購入したのですが、おやつとしてもおつまみとしても食べれますし、カルシウムもたっぷり含まれているので在宅勤務のお供*1におすすめです。

さて、私は入社してから、実際に研究開発プロジェクトに携わってきた中で、学生時代とは異なる視点で解くべき問題の設定や機械学習システムの設計をしていく必要があると感じました。以下の記事で紹介されている新卒研修でこのようなトピックについてお話していただいたのですが、業務を通じて、改めてその内容を実感しました。

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今回の記事では、整理も兼ねて、研究開発プロジェクトにおいて、新入社員という立場から私が重要だと感じたポイントについて振り返りたいと思います。

*1:在宅勤務の際はおつまみとして食べないようにしましょう。

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【オンライン名刺開発の裏側】ビッグプロジェクトを高速に開発した際の工夫を共有します

こんにちは。Sansan事業部でSansanのAndroidアプリ開発を担当しています北村です。今回はSansanの中でもビッグプロジェクトとなる「オンライン名刺機能」のAndroid開発の裏側として、オンライン名刺開発で得た知見の一部を紹介します。iOS版の記事はこちらとなります。

オンライン名刺機能の開発

オンライン名刺機能は、Sansanに取り込んだ自分の名刺をオンライン名刺として登録し、そのオンライン名刺のURLを発行して渡したい相手に送信し、同時にSansanユーザからも、それ以外の方からでも名刺を受けとることができるオンラインでの名刺交換機能です。コロナ禍の中でオンラインミーティングが増えている事を考慮してのSansanの新機能となります。

自分の名刺をオンライン名刺として登録する機能、相手に名刺を受けとってもらうためのURL発行機能、オンライン名刺が送られてきた際の受け取り機能など大きな機能が多く、画面数も多くなっています。

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Android版デザインの一部
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Hands-on guidance to DGL library _ (3) Negative Sampling Methods

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Hi, I am XING LI, a researcher from Sansan DSOC.

We have discussed two of DGL(Deep Graph Library)'s fundamental mechanisms: Message Passing and NodeFlow data structure. Today, we are going to dive into a small but vital area: negative edge sampling methods in graph learning.

Actually, this is a relatively independent topic of "Hands-on guidance to DGL library", it is more like my personal summary on graph edge negative sampling problem. No need to talk about the universality and importance of graph edge negative sampling, you could find some useful insights here[1]. I would like to show you the comparison among several negative sampling methods I know and analyse their applicable occasions. There would be no much theoretical study here, but mostly about the hands-on guidance. Let's get started!

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mablでテスト自動化してみた 〜導入編〜

こんにちは。Eight事業部の木下です。EightでQAチームのリーダーをやっています。
今回は、今年から導入したmablというサービスについてお話していこうとおもいます。

mablとは

mablはWebブラウザ向けのE2Eテスト自動化サービスです。
Chrome拡張機能を使って実際の操作をレコーディングしながらテスト作成ができるので、コーディングができない人でもテストを作成することができます。
また、作成したテストをCI/CDに結合して開発のプロセスの中に組み込んだり、クロスブラウザでのテスト実施や、スケジュールを組んで決まった日時に指定したテストを走らせたりと、かゆいところまで手が届くサービスです。

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