Sansan Tech Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

▲The Prism of Creativity ▽ vol.9 Creative Cliff Illusion [経営学編]

f:id:sansan_nissy:20190107153214j:plain こんにちは、Sansan DSOC 研究員の西田です。 最近はルアーで黒鯛を釣る(チニング )にハマっており、多い時は週2回のペースで釣りに行っていました。潮位を読むことが非常に大事な釣りです。また、インテリアにも目覚めてきました。いつかTom Dixonの照明が欲しいです。

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さて、長らく間が空いてしまった連載ですが、今回は経営学編と題して、Creative Cliff Illusionという現象についてご紹介します。

Creative Cliff Illusionとは、アイデアの思考過程において人は徐々にクリエイティブではなくなっていると感じてしまうが、実際にはその過程を通じてクリエイティブなアイデアを考え出せている(もしくは、初期と変わらずクリエイティビティを維持できている)という現象のことです。

みなさんも一人でアイデアを考えているときに行き詰まり、全然いいアイデアが思いつかないなーと感じてしまうことはないでしょうか?そんなとき、実際はクリエイティブなアイデアが思いついているのかどうかを検証した研究(Lucas et al (2020) "The Creative Cliff Illusion”*1)をご紹介します。

*1:Lucas, B. J., & Nordgren, L. F. (2020). The creative cliff illusion. Proceedings of the National Academy of Sciences, 117(33), 19830-19836.

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iOSDC Japan 2020 & After iOSDC Japan 2020 に登壇しました

こんにちは。 Sansan 事業部プロダクト開発部で iOS アプリエンジニアをしている中川です。
今回は iOS 関連技術をコアのテーマにした技術者向けのカンファレンスである iOSDC Japan 2020 と その振り返りイベントである After iOSDC Japan 2020 に登壇の機会をもらい、登壇をしてきたので、それぞれの登壇についての感想だったり、新たな発見だったりを共有できればと思い、筆を執ります。

iosdc.jp

zozotech-inc.connpass.com

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歴史をたどってディープラーニングを学ぶ 第十一回 VGGをC#で実装して学ぶ

こんにちは、ニューラルネット老人こと糟谷勇児です。
今回はVGGを自作して学ぼうと思います。しかし、ニューラルネットガチ勢からすると、ディープラーニングのフレームワークでいいですし、ゆるふわ勢もフレームワークでいいので、自作はどういう層に響くのでしょうか。
まあ、あまり気にせず今回もやっていきましょう。

VGG概要

VGGはオックスフォード大学のVGG(Visual Geometry Group)というチームが開発したニューラルネットです。

VGGは2014年のこちらの論文にて紹介されています。
https://arxiv.org/pdf/1409.1556.pdf

2014年ということは、もう現代と6年差ですね。いくらDogYearと言っても、6歳と言ったら犬でも散歩大好きな年齢です。老人でもなくなってきました。
実際VGGは現在でも結構使われています。先日オンライン参加した2020年5月のPRMUの研究会でもいくつかの発表でVGG16の学習済みモデルを使用していました。
VGGというとVGG16,19の学習済みモデルがよく使用されているのですが、元の論文では11層のA、13層のBも紹介されています。
11層ならなんか作れそうですよね。

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Hands-on guidance to DGL library _ (4) An introduction to training graph neural networks

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Hi, I am XING LI, a researcher from Sansan DSOC.

We have discussed some of the most important elements in DGL, such as Message Passing and NodeFlow. And we also explored a small but vital topic in most deep neural networks: (Negative) Sampling Methods. These are most of the tools we need to master for building deep graph learning neural networks. Today, we are going to briefly introduce some common tasks in deep graph learning and build a toy network focused on one of these tasks as a demo.

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「After iOSDC Japan 2020」参加レポート

こんにちは!

Sansan事業部でiOSアプリエンジニアをしている砂金です。

先日開催された「After iOSDC Japan 2020」に参加しましたので、その様子をレポートしたいと思います。

zozotech-inc.connpass.com

After iOSDC とは

After iOSDCとは、iOSDCの振り返りをしつつ、LTやパネルディスカッションにより、iOSに関連する技術やノウハウを共有するイベントです。

今回のAfter iOSDCは、note(株)、(株)ZOZOテクノロジーズ、Sansan(株)の3社によるオンライン合同イベントとなりました。 イベントの様子はYoutubeからも確認できますので、ぜひご覧になってみてください。

www.youtube.com

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SansanのOkta導入について

こんにちは。コーポレートシステム部の寺園です。 Sansanでは社内の基盤となるIDaaSサービスとして Okta を導入しました。今回はその導入の舞台裏を少しお届けしたいと思います。

部門のミッション

はじめに部門について簡単に紹介させていただきます。 私が所属するのはコーポレートシステム部という部門で、いわゆる情報システム部門にあたります。部のミッションとして掲げているのが「EXをシンプルにする」というものです。EXとは Employee Experience(従業員体験)のことです。

働くうえでストレスとなる要因は様々あると思いますが、その中には IT環境 も含まれると考えます。IT環境はネットワークやシステムなど複数ありますが、これらが適切に組み合わせがされていないと複雑なステップを経ないと完結出来なくなり、利用することそのものにストレスを感じるようになります。これを働くうえで負荷と感じず、意識することがないくらいシンプルにしてしまおうというのが我々のミッションになります。

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Sansan音声通話の裏側 【前編:CallKit/PushKit 】

はじめに

こんにちは、尾林です。
Sansan事業部プロダクト開発部でSansan iOSアプリの開発を担当しています。

10月6日、Sansanの iOS/Android アプリで社内通話機能がリリースされました。
社内通話機能とは Sansan をご利用いただいている企業様の同僚間でのIP通話が可能になる機能のことです。

昨今ではLINEやWhatsAppを筆頭に社会インフラとなっているIP電話ですが、弊社としてこの通話機能を搭載する試みは初となり、開発を担当した私としても非常に多くの学びを得ることができました。
本記事ではこの学びを共有すべく、社内通話機能を開発する中で得た技術的知見をiOSの視点から紹介します。
また本稿は前編/後編に分かれた2記事構成とさせていただいており、前編となる今回の記事では通話に関するUI/UX分野の知見を中心にお伝えしたいと思います。

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