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【自キ】普段使っているキーボードを紹介します 【Claw44】

こんにちは。Sansan iOS アプリエンジニアの中川です。
今回は iOS アプリ開発に関する記事ではなく、普段使っているキーボードのお話をします。

キーボードといっても、使っているキーボードは iOSDC Japan 2019 の Sansan ブースでアンケートを取って、僕しか使っていなかったキーボードなのですが、エンジニアたるもの普段遣いするキーボードにこだわるべきだと、色々試していたら、いつの間にか沼の住人になっていただけです。コワクナイヨ

自キ紹介します

自作キーボード*1と自己紹介をかけて、僕が普段使っている自キ紹介していきます。

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普段遣いしているキーボード

構成

Keycap Key switch Keyboard kit Palm rest
"3D" キーキャップセット:基本セットClaw44 の親指 Gateron Black Inks (Krytox GPL 205 grade 0 Lubed) Claw 44 本革パームレスト 半キット 2つ 90x50x12 Ver2.0.0

同じ構成を組もうとした場合、 DMM.make モノづくりのためのプラットフォーム遊舎工房 | 自作キーボード&レーザーカット&UVプリントBOOTH - 創作物の総合マーケット で通販のみで組めます! すごい!!

まずはベースとなる Keyboard kit 紹介

自作でキーボードを組む場合、ベースとなる Keyboard kit の選択は自作 PC でいうマザーボードを選択すること、スマートフォンでいう機種選びと同義と言ってもいいくらい大切なことです。

Keyboard kit の上に載せる Key switch や Keycap は取り替え可能で、キーボードを組んだ後にも合わなかったら交換とか、季節に応じて衣替えとかいくらでも変えられますが、 Keyboard kit はキー配列が気に食わないからと言って、変えられるものでもないし、基盤に実装されていない機能は使えません。

なので、 Keyboard kit を選択する場合、何ができるのか?何ができないのか?をきちんと考えることが大事になります。

では、 Claw44 はどのような特徴があるのか見てみましょう。

製作者の ふく (@yfuku_) さんがご自身のブログで Claw44 の紹介記事を上げられています。

blog.yfuku.com

この中で自分が惹かれたポイントは「自然と小指がフィットする」と「無理なく使える親指キー」です。

Claw44 を作る前からいくつか分離キーボードに触れていて、小指と親指をタイピング時にどのように使うかが自分の中で課題感としてありました。
小指が担当するキーが下がっていないキー配列だとどうしても最上段のキーをタイプした際にホームポジションが崩れてしまったり、親指はそもそも他の指に比べ、動かし慣れていないので、キーの間隔が広すぎると見失ったり、ミスタイプがよく起きていました。

この課題を Claw44 は解決してくれる Keyboard kit でした。

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無理せずすべてのキーが入力できる位置にある

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※Claw44 自体は一番左上のキーを小指でも取れるように設計されてます

反対に Claw44 では出来ないことは何でしょうか?
Claw44 は 40 % キーボードに当たるため、数字キー列、ファンクションキー列はありません。
これらのキーを入力するにはソフトウェアの力を借ります。 Claw44 は ProMicro を搭載することでキーボードを PC から見た際に周辺装置として認識させており、その ProMicro に qmk_firmware を書き込むことでキーが押されたときに OS が判別できる形で伝えています。
この qmk_firmware には異なるキー配列を複数持つこと*2ができ、ある特定のキーを押したときにキー配列切り替えることで元々のキー配列に存在していなかった数字キーやファンクションキーの入力が可能なキー配列にすることができます。こうして、物理的に足りないキーをソフトウェアで仮想的に補っています。

また、自作キーボード界隈ではよく見かけるキーボードの下のプレートを光らせたり*3、キーキャップを光らせたり*4は基盤が実装できるようになっていないため、電子工作が出来れば、不可能ではないですが、敷居が高くなってきます。

次に平面なキーボードに 3D キーボードの良さを追加できる "3D" キーキャップ を紹介

先ほど Keycap や Key switch は Keyboard kit を完成させた後でも取り替え可能という話はしましたが、 Keycap の世界も奥が深いです。
社内に数名いるキーボードおじさんの先輩に当たる吉田による記事ではその氷山の一角を垣間見ることが出来ます。

buildersbox.corp-sansan.com

Keycap の素材の種類と形状の種類だけでお腹がいっぱいになりそうですが、上記の記事でその他に該当する独自の形状をしている Keycap の1つが "3D" キーキャップ です。製作者は ぜろけー (@zk_phi) さんで Qiita に紹介記事が投稿されています。

qiita.com

自分の "3D" キーキャップ の推しポイントは、平面なキーボードでも "3D" キーキャップ をはめるだけで 3D キーボードと同様に、力を抜いて手を机に置いた時の指の位置のようにお椀状に湾曲させることが手軽に実現できる点です。

"3D" キーキャップ をはめることで平面の時にかかっていた無駄な力が手にかからなくなり、キーをタイプする時に効率よく力を伝えられるようになるので、 Key switch の選択幅も広がります。自分の場合だと、他の Keycap だと Key switch を押し切るのに必要な力*5が 67gf でも重いなと感じてしまうのですが、 "3D" キーキャップ だと 70gf でも重いと感じなかったりして、 Keycap が変わるだけでここまで変わるのかと感動しました。

"3D" キーキャップ と相性の良い Gateron Black Inks

僕が Gateron Black Inks を使っているのは ふく (@yfuku_) さんが以下のつぶやきを見つけたからです。

図らずも ふく (@yfuku_) さんがブログで紹介している構成と同じ構成に至りました。

blog.yfuku.com

確かに他の Key switch と "3D" キーキャップ の組み合わせだと感じていたぐらつきが気にならなかったです。
とはいえ、 Key switch の選択肢が狭まるかと言われるとそういうわけではなく、あまりに Key switch が作動するまでに必要な力*6が軽すぎるものでない限りは問題ないです。軽すぎると "3D" キーキャップ の自重に耐えきれず、常に入力状態になってしまいます。

最後に手首への負担を軽減する Palm rest を紹介

皆さんはキーボードでキーをタイプするときに手首を机につけますか?

僕はつける派で背の高い Keycap をはめたキーボードで机に手首を付けて、ホームポジションに置くと、どうしても手首や指に力が入っているように感じます。
こういう時は Palm rest を利用するのが良いのですが、 Keyboard kit によって、机からトッププレートまでの高さがまちまちなケースが多く、 Claw44 の場合、割と低めで既製品の Palm rest だと高すぎて、逆に押しづらさを感じていました。

この課題感を Sansan の Slack の自作キーボードを嗜む人々が集まるチャンネルで相談したところ、すぐに回答を頂き、遊舎工房に買いに行ったのが、本革パームレスト 半キット 2つ 90x50x12 Ver2.0.0 でした。

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居心地良い沼

高さはドンピシャで良かったのですが、本来、欲しかった大きなタイプがその時には売り切れていて、買えなかったため、妥協しました。
ただ、今回、この記事を書く上でこちらの Palm rest を作られている 新宿キャットウォーク さんの 【増枠】天下一キーボードわいわい会 Vol.2 - connpass での告知記事から販売した Palm rest の BOOTH のリンクが見つかったので、大きなタイプも買おうかなと思います (笑)

まとめ

自キ紹介いかがだったでしょうか?
自作キーボードはタイピングする上での課題を解決する多くの選択肢を与えてくれます。
知らない人にとって、その多さにたじろいでしまうかもしれません。
この記事が1つのモデルケースとして、少しでもそういう人たちが興味を持つ取っ掛かりになってくれると僕は嬉しいです。

天下一キーボードわいわい会 Vol.3 に参加します!

今回、この記事で紹介した構成を持っていきますので、実際に触ってみてください。
また、最近作った以下の構成のキーボードも持っていきます。

Keycap Key switch Keyboard kit
DCS "Translucent" Keysets Gateron Yellow Inks (Krytox GPL 205 grade 0 Lubed) SilverBullet44



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buildersbox.corp-sansan.com

buildersbox.corp-sansan.com

*1:自作キーボードはよく自キと略されます

*2:qmk_firmware ではレイヤーと表現されています

*3:Underglow と呼ばれ、基盤の裏側にテープ LED を付けられる必要があります

*4:Backlight と呼ばれ、基盤の表側にチップ LED を付けられる必要があります

*5:Bottom-Out Force

*6:Actuation Force

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