この記事は、Bill One 開発 Unit ブログリレー2025 の第4弾になります。

こんにちは、Bill Oneのデザイナーの長澤です。
プロダクトづくりにおいて、私たちデザイナーは「体験を良くすること」に責務があります。
しかし、良い体験は見た目や使いやすさだけで成り立つものではありません。整合性や開発コスト、運用性といった観点も含めて、全体として最適化されていることが「体験の品質」を支えています。
つまり、デザインから実装へと進む過程でのチームの関わり方によって、体験の品質は大きく変わります。今回は、日々の開発の中で私がありがたいと感じた、「体験をよくする」エンジニアのふるまいを4つ紹介します。
1. 小さな違和感を拾う
デザイン段階では、その場の体験を最適化するあまり、既存仕様や他画面との整合がズレることがあります。たとえば、「押せないボタンを非活性にするor非表示にする」「ローディングをどのタイミングで出すか」といった細かい点です。
デザイナーは「体験の流れ」や「UI単位の最適化」を重視し、エンジニアは「動作の整合性」や「全体構造の最適化」を重視します。見ているスコープが違うからこそ、両者の視点を掛け合わせることでプロダクトがより強くなります。
そのため、デザイナーと異なる視点を持つエンジニアの「違和感」によって、ハッとさせられた経験は数えられないほどです。客観的な視点が積み重なると、プロダクト全体の体験の一貫性がどんどん整っていきます。
2. 指摘する・相談する
実装フェーズでは、デザイン時には考慮できていなかった技術的制約が明らかになったり、パフォーマンスの問題でデザイン通りに実装できないことがあります。
そんなとき、「デザイナーは忙しそうだし、まあこんな感じで作っておくか」と実装してくれる時があります。その姿勢自体は非常にありがたいのですが、結果としてデザイン全体の意図と一部ずれが生じ、ユーザー体験が部分的に分断されてしまうことがあります。
考慮不足はデザイナー側の責任でもあり、むしろ想定外を共有してもらえることは、デザインの完成度を高める重要なフィードバックになります。
多くのデザイナーは、そうした指摘や相談を「助けられた」と感じます。実装段階での気づきを共有してもらえることが、チーム全体の品質向上につながります。
3. デザインシステムを活用する
デザインシステムは、再利用性や一貫性を保つための仕組みです。
Bill One の場合は、プロダクトが先に存在し、後からデザインシステムが整備されたという経緯があります。そのため、実装上にはまだデザインシステム外のコンポーネントが多く残っているのが現状です。
そうした中で、新しい機能を開発する際に、既存のコンポーネントをデザインシステムに置き換えてくださるエンジニアがいることは非常にありがたいです。それによって、見た目や挙動の一貫性が保たれ、ユーザー体験とブランドの整合性が高まります。
また、新規機能の実装時にも、既存コードをそのまま流用せずデザインシステムを基盤として再構築してくださることは、デザイナーにとって大きな助けになります。
こうした積み重ねが、デザインシステムを「使われる仕組み」として健全に育てていく力になります。
そしてもう一歩進んで、体験上の理由があればあえてデザインシステム定義外の実装をする判断もしてくれる人はとてもありがたいです。デザインシステムはルールであると同時に、あくまでより良い体験を実現するための手段であり、その本質を理解して柔軟に扱えることが理想です。
そのバランスを理解し、柔軟に扱えるエンジニアがいると、ブランドと体験の両立がとてもスムーズになります。
4. 「ちょっといいですか」と話しかけやすい
良いデザインをつくる上で、意外と大きいのが「話しかけやすさ」です。デザイン業務では、手戻りの多くが「早期に相談できなかったこと」から発生します。
もちろん、テキストベースのやり取りが好きな人も多いと思います。
でも、モックを見ながら会話すると、驚くほどに意思疎通が早く、理解のズレもその場で解消できます。
オフィスでも、バーチャルオフィスでも、「ちょっといいですか?」が言いやすい雰囲気があると、プロダクトづくりのスピードは確実に上がります。
体験デザインは、個人のスキルだけでなく、チームの関係性に大きく影響される領域です。
その関係性を日常的に意識してくれるエンジニアがいるチームは、間違いなく強いです。
まとめ
デザイナーとエンジニアの視点は対立するものではなく、補完し合う関係です。
「一緒につくる」という意識を持つことが、結果的に体験の品質をもっとも高めます。
そんな環境で日々ものづくりができることを、私は心から誇りに思っています。
この記事が、みなさんのチームや働き方を少しでも見直すきっかけになれば幸いです。
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