Sansan Builders Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

自社スタジオ「Sansan Innovation Studio」を開設しました

こんにちは!オフィス戦略部の白鳥です。

今回は、自社スタジオ「Sansan Innovation Studio」を開設したお話をさせて頂こうと思います。

スタジオを作る事になった経緯

 本社の入っている青山オーバルビルの地下テナントスペースが空くという情報をキャッチしたので、部内で活用方法について議論します。

「この広さだと執務スペースには狭いかな・・・」
「大型の会議室も良いけど利用率は低そう」
「そういえばコロナ禍で配信イベントも増えてるよね」
「じゃあ配信ができるスタジオを作っちゃおう!」

決まりました!

方法は後から考えれば良く、このスピード感は重要です。

利用目的から要件を考える

次にやりたい事と必要なものを整理します。

  • YouTubeやZoomとかで配信したい
    → 相応の音響映像設備、インターネット回線
  • リモート参加の演者さんもいる
    → Zoom Rooms
  • 持ち込み機材も使えるようにしたい
    → 持ち込み機材も柔軟に接続できるパッチ盤
  • 撮影コンテンツに合わせて調光したい
    → 明度や色温度が変更できる照明設備
  • スライドや背景、演者をかっこよく合成したい
    → 切替可能なグリーンバック
  • せっかくなのでスチール撮影もできるとありがたい
    → 一番大きな電力使いそうなストロボにも対応できる電源
  • 社内だけじゃなく外部からも演者さんを招待したい
    → ちゃんとした控え室、更衣室、化粧台、ロッカー等
  • 講演や対談等の形式に対応したい
    → 相応の什器と普段収納しておく倉庫
  • オフラインイベントでも利用したい
    → スライドとかを映せるスクリーンとプロジェクター
    → 来場者が座る椅子
  • 利用していない時もかっこいい感じにしたい
    → ガラス張りにしてリア透過フィルムに映像を投影
    → ストロボ等で近隣に迷惑を掛けないように引割緞帳的なもの

・・・大体決まりました!

今回のテナントスペースはスケルトンなので、最低限の内装として無骨さを演出します。
コストも抑える事ができて、一石二鳥です。

要となる音響映像設備の構成を考える

更に具体的なユースケースを考えて必要な要件を伝えた上で、音響映像機器を取り扱う業者さんにたたき台となる機器構成を出してもらいます。
音声と映像は何を入力してどこに出力するのかが決まれば、後はどうミキシングするか、スイッチングするかとなります。

とりあえず、 

音声入力
・ワイヤレスマイクとピンマイク2つずつ(不足したら持ち込み機材で何とかする)
・集音マイク(スタッフの拍手とか笑い声用)
・サンプラー(BGMや効果音用)
・Zoom Rooms(リモート参加の演者さんの声用)
・配信PC(最終的な配信音声の取り出し)

音声出力
・スタジオ内スピーカー(リモート参加の演者さんとのコミュニケーション・モニタリング用)
・Zoom Rooms(リモート参加の演者さんのモニタリング用)
・配信PC(最終席な配信音声)

映像入力
・カムコーダー2台(寄り用と引き用等)
・Zoom Rooms(リモート参加の演者さんの映像用)
・メディアプレイヤー(ガラス面に投影する映像用)
・スライド用PC

映像出力
・プロジェクター2台(ステージパネル用とガラスサイネージ用)
・返しモニター×n(スタッフや演者さんの確認用)
・配信PC(最終的な配信映像)

こんな感じの入出力がある事と持ち込み機材を柔軟に接続できるパッチ盤が必要な事、様々な構成に対応したい事を伝え、何回かやり取りを重ねた結果、以下の様な構成になりました。

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音声はデジタルミキサーを、映像はマトリクススイッチャーを基幹とする事で、あらゆるシーンに柔軟に対応する事が可能です。

音声のデジタルミキサーはYAMAHAのTF-RACKを採用しました。
一通りのエフェクトはもちろん、最大200のシーンメモリーが利用できるので、様々な構成をプリセットしておく事で簡単に切り替えが可能です。
物理的なフェーダーが無いので配信中の調整は若干しづらいですが、配信中の調整はあまりしないので良しとしました(どうしても必要になったらパッチ盤に接続すればOK)。

映像のマトリクススイッチャーはATENのVM3909Hを採用しました。
こちらも最大18のプロファイルが保存できるので、同じ様に簡単に切り替えが可能です。
映像の合成等はできないので、入力側にRolandのV-1HD+を追加してカメラの切替やスライドの合成に対応しています。
V-1HD+は4レイヤーまでの合成が可能で、更にPinPの子画面の位置やサイズ変更が自由なので、大抵の画面構成には対応できます。

広さも限られているので、スクリーン前のスペースを有効活用するためにプロジェクターは超短焦点レンズを採用し、スクリーンの前を歩いても影が映らないようにしました。

工事と機器の設置・・・そして完成!

機器の構成も決定したので、いよいよ工事です。

天井はスケルトンのままとしましたが、大きなダクトが通っており・・・。
機器や照明、カーテンの為のレールや、空調の取り付けに必要なアンカー打ちができる箇所が限定されてしまいます。 
試行錯誤しながら現場で調整をしていきます。

高さは既存躯体では3,500mm程度ありますが、レールの高さは2,400mm程度しかありません。
スタジオとしては結構低いんですが、照明やプロジェクターがなるべく画角内に映り込まないように、微調整を繰り返します。

そして完成したのがこちら!(かなり端折ってます)

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スタジオの外観。ガラス張りですがカーテンで覆う事もできます。
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スタジオの内観。コンテンツに応じて照明や什器も調整できます。
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控え室。奥には更衣室や化粧台も完備。

最後に

スタジオを開設するのは初めての経験でしたが、今まで配信や撮影に関わったメンバーの具体的な意見や協力もあり、構想から約半年で形にする事ができました。

今後、このスタジオから様々なコンテンツを配信していきますので、乞うご期待下さい!

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