Sansan Tech Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

2023アドベントカレンダーの社内LT大会の開催報告:技術とチキンでつながる一夜

こんにちは。 技術本部研究開発部の高橋寛治です。

Sansan Advent Calendar 2023を書いた人達で交流と技術への理解を深めるために、社内でLT*1会を実施しました。 準備が少なくテンポ良く会として進められるため、LT形式を取りました。 また、フライドチキンや飲み物を用意し、ゆるい雰囲気で実施しました。

本記事は、そのLT会の開催報告です。

LT大会のハイライト

4本の発表がありました。 それぞれの内容について簡単に紹介したいと思います。

オンラインとオフラインのハイブリッドで開催しました。 オフラインでは写真のように、軽食を食べながらLTを楽しんでいました。 また、Slackでの実況や質問スレッドも盛り上がりました。

LT会の様子

Knative ServingでKustomizeができると何が嬉しいのか実演

技術本部研究開発部 Architectグループ ML Platformチームの宮地さんによる発表です。 「Knative ServingをKustomizeでPatchStrategicMergeしたい!」で紹介した内容について、実演しました。

冗長になってしまう設定ファイルが、簡潔に記述できる点はお見事でした。 利用者である研究員の学習コストをおさえることが目的だということです。

実例は記事を見ていただければと思います。

buildersbox.corp-sansan.com

メタデータとは何かをチキンを使って分かりやすく解説する

研究開発部 Architectグループ データエンジニアの出相さんによる発表です。 「【R&D DevOps通信】データ分析基盤の分析用メタデータ管理 -2. 実装-」の内容を「メタデータとは何かをチキンを使って分かりやすく解説する」というユーモアを交えた内容でした。

メタデータの必要性がよくわかるスライドは以下です。

メタデータのある肉売り場の例

肉を買いに来たお客さん(ユーザ)が商品(データ)を選び、料理(データ活用)するという工程で、メタデータが無いと困ることがわかります。 例えば、消費期限がないと腐っているかどうかわかりません。

buildersbox.corp-sansan.com

OpenTelemetryの計装をやってみた話: LT

技術本部 Bill One Engineering Unit の前田さんによる発表です。

OpenTelemetryの計装をやってみた話」で紹介された内容を、Splunk上でどう見えるのかデモを投影しました。

対象に詳しくなくても、何に時間がかかっているのかわかるようになったということです。 ただし、原因がわかるわけではないため、当たり前ですがトラブルシュートができません。

お金がすごくかかるというのも、生々しくも参考になるお話でした。

buildersbox.corp-sansan.com

LTの時間内にブログの案を作りきれるか実演検証する

私の発表です。

GPTsによる執筆支援Botとtextlintによる校正Botをつくってみた」で紹介した執筆支援Botを実演し、本記事の案を作るというものです。 下図は、実演したプロンプトです。報告したい内容を列挙すると、GPTがタイトル案から構成までを提案します。

GPTでの実演

本記事は、この結果を元に書きました。

buildersbox.corp-sansan.com

交流と学び

部門を超えた交流の機会としてLT大会を提供できました。 実際にアンケート回答では、他部門の発表を聞き、交流ができたという内容が多かったです。

技術的な知見の共有をすることで、技術の選択肢が増えると感じました。 例えば、LT会を終えるまでの私は、処理時間を測定するためにロガーを仕込むことが選択肢でした。「OpenTelemetryの計装をやってみた」という話を聞いたあとは、選択肢が増えました。原因究明に必要な情報をロギングし、処理時間はOpenTelemetryのようなライブラリに任せようと思えました。 知らないことを知るというのは難しいので、良い機会だと思います。

おわりに

LT大会を通じて、普段の業務では触れられない知識に触れられ、また気軽に直接質問ができるというのは、良い場だと思いました。

業務へより活かすことを考えると、テーマを技術領域で限定することが必要に感じました。 アドベントカレンダーはテーマが様々です。 異なるテーマの内容を業務に直接活かせることは少ないかと思います。

次回は、CIに限定したLT会が開かれるようです。色々な場が開かれると、何かの機会につながって良いなと思います。

執筆者プロフィール

高橋寛治 Sansan株式会社 技術本部 研究開発部 Data Analysisグループ

阿南工業高等専門学校卒業後に、長岡技術科学大学に編入学。 同大学大学院電気電子情報工学専攻修了。 在学中は、自然言語処理の研究に取り組み、解析ツールの開発や機械翻訳に関連する研究を行う。 大学院を卒業後、2017年にSansan株式会社へ入社。 キーワード抽出など自然言語処理を生かした研究に取り組む。

*1:Lightning Talkの略です。稲妻のように5分程度の短時間でプレゼンテーションをすることを指します。

© Sansan, Inc.