Sansan Tech Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

【イベントレポート】イマドキのC# .NET Web開発 〜gRPC, GraphQL, Blazorもあるよ〜 を開催しました

はじめに

こんにちは、技術本部 Sansan Engineering Unit Data Hubグループの髙芝です。
2024年5月15日にData Hubグループ単独として初のイベントを開催しました。
sansan.connpass.com
弊社のデータ連携ソリューションであるSansan Data Hubを題材として、GraphQL ClientやgRPC-Web、Blazor WASMといったC# .NETのちょっとモダンなWeb開発を紹介しました。

発表内容まとめ

弊社から3名のエンジニアが登壇しました。

タイトル 登壇者
イントロダクション:Sansan Data HubとWeb 藤原 雄介
.NET GraphQL Client のリアル 木下 賢也
Blazor WASM × Code-first gRPC で始める C# 大統一理論 今村 有人

イントロダクション / 藤原 雄介

Sansan Data Hubの採用技術やアーキテクチャについて簡単にご紹介しました。諸事情によりスライドは公開しておりませんので、以下のページをご覧ください。
media.sansan-engineering.com

藤原の登壇の様子

.NET GraphQL Client のリアル / 木下 賢也

speakerdeck.com

Sansan Data HubではGraphQL ClientとしてStrawberry Shakeを採用しています。
本セッションではStrawberry Shakeの採用理由や使用感について発表しました。
Strawberry Shakeでの自動生成コードや、クエリ実行時、単体テストなどのサンプルコードを交えて紹介していますので、C# で GraphQLの採用を検討している方に参考にしていただける内容にしました。

以下、登壇した木下のコメントです。

個人として初のイベント登壇でした。開催決定から本番までの1カ月間は非常に密度が高く、ハードスキル・ソフトスキル共に大きく成長できたと思います。発表内容では、.NET最適化の部分に反応をもらえたのが嬉しかったです。今後はチームとしても個人としても.NET, Azure周りのプレゼンスを高められるように継続してイベントの企画・実施に関わっていきます。

木下の登壇の様子

Blazor WASM × Code-first gRPC で始める C# 大統一理論 / 今村 有人

speakerdeck.com

Sansan Data Hubの管理者ユーザー向け画面機能を題材にBlazor WASMとgRPC-Webの採用事例について紹介しています。
Sansan Data Hubはデータ連携ソリューションというプロダクトの特性上、画面機能が非常に少ないです。そのためフロントエンドに特化したエンジニアがいないのですが、そんな中でもインタラクティブな画面機能を実装したい欲求(≒要件)はあり、それに応えてくれるのがBlazorというわけです。C# 大統一理論といえば提唱者であるneueccさん*1とUnityが思い浮かぶ方が多いと思いますが、今回はエンタープライズWebアプリケーションにおける統一理論の発表になっています。

以下、登壇した今村のコメントです。

初の技術登壇だったこと、かつ注目を集めるテーマだったこともあり準備は大変でした。しかし、知識が整理できたこと、深堀りできていなかったプロダクトの設計意図を理解する機会になったことなど実りのある1カ月でした。私たちの取り組みが聞き手にとって価値のある知見となることを体感できたことも大きな収穫です。今後もチームとして継続的に情報発信を行っていきたいと考えています。

今村の登壇の様子
[補足]MagicOnionを採用しなかった理由

イベント当日に回答できなかった質問の補足となりますが、MagicOnion(C#のRPCフレームワーク)は以下2点の理由から採用を見送っています。

  • 要件に対してMagicOnionが高機能すぎること
  • ホスティング先のAzure AppServiceでは(当時)HTTP/2通信が利用できなかったこと

おわりに

Data Hubグループ単独として初めての開催となった本イベントは、私たちの期待を大きく上回る206名の方々に応募いただき、当日はオンライン・オフライン合わせて126名に参加していただきました。参加いただいた皆さま、この場を借りてお礼申し上げます。

また、イベント終了後に「SansanさんはC#から他の言語にシフトしたのかと思った」という声をいただいたことが印象的でした。確かに、近年の本ブログ記事にはC#が少なく(2024年は本記事が最初の1本!)、そう思われるのも無理はありません。しかし、SansanではC#を現役バリバリで使い続けています。このことを私たちがしっかりと情報発信し、C#、Azureコミュニティに貢献していくことが重要だと改めて感じました。

ブログだけでなく、今回のようなイベントも定期的に開催したいと考えております。多くの方々のご参加をお待ちしております。

© Sansan, Inc.