Sansan Tech Blog

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「VSTePによるテスト観点のモデリング」について発表しました

技術本部 Quality Assuranceグループの藤原です。前回はテスト自動化について書かせてもらいましたが、先日DeNA様主催のQA Online #1に登壇させていただく機会がありましたので、そこでお話したことや緊張して伝えきれなかったことなどを書ければと思います。
testonline.connpass.com

発表内容

テスト観点の分析手法である、VSTePを用いて「VSTePによるテスト観点のモデリング」を発表させていただきました。
speakerdeck.com
詳しくは上記のスライドを見ていただけると幸いです。

登壇してみて

人生初登壇で当日何を話したか覚えてない部分もありますが、登壇の話をいただいたときに、登壇経験もなかったですし、お題も難しそうだなと思いつつも、今のチームの課題を整理するのにいいかもと思い登壇内容を考え始めました。
以前から現状のテストケースに対しては、仕様書をテストケースに書き起こす機能テストがメインとなっていたのでテスト観点やテストケースが薄いなと感じていて、HAYST法を使ってみたいと思いつつ手をつけられずにいました。
最初は今回の登壇でHAYST法を考えるいい機会だなと思いスタートしましたが、考えていくうちに観点を整理することで最終的にテストケースの質が上がるのではと思いVSTePを考えてみることにしました。

現状の整理

まずテストプロセスの整理をしてみて、最近ではテスト分析やテスト計画を行うようにある程度テストプロセスを整備できてきているなと感じていますが、テストケースを見た時にまだ担当者間のレベル感が合ってないなと感じたり、毎回レビューで同じような指摘事項が多いなと感じることがありました。

私自身の経験を振り返ってみても、仕様書を眺めながらテスト観点を洗い出し、経験則から必要と感じられるテスト観点を追加していくというような、属人性の高いやり方が多かったかなと思います。
VSTePの資料をいろいろ見ていて、テスト観点図を作る工程が面白そうだなと思いながらモデリングを始めました。

VSTePを使ってみて

第一印象は今まではだいたい大項目、中項目、小項目とトップダウンで考えていたので、VSTePでテスト観点図を作成するのにボトムアップで考えていくのは斬新でした。

特にいいなと感じたのが、最初にチーム内で観点を出し合うステップです。チーム内で観点を出し合うことで、メンバーの意識の統一が図れたり、議論しあうことで1人では思いつかない観点を出せたり、属人性を防げたりなどの効果を期待できると思います。
また、最初にシステム全体のテスト観点図を作ったのも仕様理解が深まったり、のちに機能毎のテスト観点図を作るのにも流用できたたりしたので良かったかなと思います。
簡単に流れを整理すると、皆で観点を出し合って、レベル感を合わせながら観点をグルーピングしながらテスト観点図を作っていく、になります。
今回はツリー状のテスト観点図を作成しましたが、マインドマップなどで整理していってもいいと思います。

今までのやり方ではテスト設計が担当者の頭の中で行われていたことが多かったので、属人性が高いとか観点のレベル感が合わないなどさまざまな課題がありましたが、上記でお話したステップでテスト観点図を作成することで、今まで課題に感じていたところの解消ができそうだなと感じています。

導入についても、まずみんなで観点を出し合ってグルーピングしていくといったように、それほどハードルは高くないと思うので同じような課題を抱いている方にはおすすめできると思います。

最後に

今回が初めてのイベント登壇でした。
オンラインの登壇で皆さんの反応が読みくかったですが、後からいろいろ良い感触をいただいていたと教えてもらい、とても励みになりました。
VSTePを勉強する中で、他にもHYAST法やゆもつよメソッドなどにも興味がわき、最初は緊張していましたが、終わってみれば楽しかったので機会があればまた登壇してみたいです。その際は今回のように温かく見守っていただけると幸いです。

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