Sansan Builders Blog

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たまには仕事に関係ないプログラミング教育活動、CoderDojoの運営について書いてみる

こんにちは、糟谷勇児です。
普段、ニューラルネットについてブログを書いたりしていますが、今回は私が地域活動として実施しているCoderDojoについて書いてみようと思います。

CoderDojoとは

プログラミング教育が小学校で必修化されるという話は結構ニュースになっています。
私も中学生ぐらいからプログラミングをしていたので、子どもたちがプログラミングを学ぶことには賛成です。

とはいえ時間数の限られる小学校にだけプログラミングを期待するのはなかなか酷ですよね。
そんな思いで子どものためにプログラミング教育について調べていました。そしてその時に子どもがプログラミングを学ぶ場であるCoderDojoに出会いました。
CoderDojoは技術者の私も知らなかったぐらいなので知らない人のほうが多いかもしれません。

coderdojo.jp

こちらがCoderDojo Japanのウェブページになります。
CoderDojoはアイルランドから始まった活動で、世界の110か国、日本では200以上のDojoがあると記載されています。
Dojoの責任者をチャンピオン、参加者をニンジャと呼びます。独特の感性で面白いですね。
Dojoという名前から、プログラミングを学ぶための空手道場みたいなものかというと、もっと柔らかいクラブ活動のような感じです。
私も実際目にするまでは、ギークな子供たちが、配管むき出しの薄暗いコワーキングスペースでキーボードに向かっている姿をイメージしていましたが、実際には普通の子供たちが普通にプログラミングで遊んでいます。

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CoderDojoでは自習形式でプログラミングをします。プログラミングというと難しく聞こえますが、ScratchJrは5歳ぐらいから、Scratchは7歳ぐらいからできます。

プログラミングというとキーボードで文字を打つことが必要そうに感じますが、ScratchやScratchJrはマウスやタッチでブロックを組み立てるようにプログラミングできます。でも結構本格的なゲームも作れるんです。
scratch.mit.edu

下記はすごいゲームの例です。
www.ippobkk.com


CoderDojo港北ニュータウンでは初回はScratchを使って猫からネズミが逃げるゲームを一緒に作ることで、プログラミングの最初の一歩を踏み出すようにしています。
猫逃げというのですが、プログラミング教育の大家の阿部和広先生が原案を作られたものらしく、伝統的に使われています。テキストは CoderDojo市川真間の方の作ったものを使わせていただいています。

http://beyondbb.jp/CDmama/materials/NCVHjimari_V20.pdf

わかりやすいテキストでその通りに進めるとゲームが作れます。
今まで何十人の子供たちと一緒にやってきましたが、実際みんなできます。

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Dojoの最後に発表の時間をとります。
最初は子どもたちは恥ずかしがったりもしますが、話し出すと一生懸命になって、止めてもなかなか止まらないぐらい話続けたりします。子どもって本来積極的なのかもしれませんね。


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CoderDojo港北ニュータウン 発表の様子1

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CoderDojo港北ニュータウン 発表の様子2

CoderDojoのコンセプト

CoderDojoのコンセプトは大きく二つ
・無料である
・教えない
ということです。

無料はいいとして、教えないとはどういうことでしょうか。
もちろん、わからないところは聞けば教えてくれるので、もう少し正確に表現すると、特定のカリキュラムがないことと、強制しないということかなと思います。

学校に行くと授業があってテストがあります。授業はカリキュラムに沿って進みます。
授業に出なかったりテストの点が悪かったりすると怒られます。

CoderDojoではカリキュラムはないので、書籍やいろいろなプログラミングツールは用意していますが、書籍を順に進めても、micro:bitやLego Mindstormに挑戦しても自由です。寝てても途中で帰っても怒られたりしないです。

気軽に来れる反面、何をするか考えなければいけないということでもあります。
でも私はそんなに大上段には構えていなくて、その子なりのペースで、1回来てその後来なくても逆に何回も来てもいいような、"来るもの拒まず去るもの追わず"の、そんな場所であればいいなと思います。


プログラミング教育はよく豆電球を使った電気の実験の授業に例えられます。
豆電球の授業は小学校のうち数回しかやりません。
それで電気技術者になれるわけでも、何か身につくわけでもないですが、ある子はそれをきっかけに何かを目指すかもしれないし、ある子は電気ってこういうものかとちょっとイメージがわくかもしれません。また、ある子は何も思わないかもしれません。
それでいいんじゃないかなと思います。
ある子はCoderDojoをきっかけにプログラミングが仕事になるかもしれないし、ある子はプログラミングのイメージがついて、フィッシングに騙されたりしにくくなるかもしれません。


なお、CoderDojoは公園に例えられることがあります。
公園には遊具があって、ほかに遊んでいる子もいます。先生はいません。
ほかの子に話しかけて一緒に遊具に上って鬼ごっこすれば楽しいし体が鍛えられます。
一緒に遊んだ子とは二度と会わないかもしれないけど、それはそれでいいですよね。

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CoderDojo港北ニュータウンの様子 小さい子はブロックで遊んだりも

運営について

「運営大変じゃないの」という質問はよく受けます。
CoderDojo港北ニュータウンは月一回の開催なので実はそんなに大変ではないです。
また、CoderDojoは各Dojoで個別のボランティア団体なので、集まったり会議しなければいけないということもありません。
会議不要、飲みにケーション不要、車不要は我々世代にはありがたいですね。
CoderDojoを開設するのにはアイルランドの本部に登録が必要ですが、特別な審査があったりすることもなく、責任者がいて場所があれば簡単に解説できます。

お金もクラウドファンディングなどで寄付してもらったり、会場で寄付をいただいたりしていますので、今は持ち出しはそんなにありません。
むしろいろいろなツールを企業から無償でもらえたりいいこともあります。

一番難しいのは集客です。いろいろなメディアで宣伝してますが、今でも2人、3人の時もあります。
逆に10人ぐらい来てもらえる回もあって大人気というほどではないですが、何とかやっています。
先週で第15回(第0回から数えて16回目)なので、もうすぐ一年半になります。意外と長く続いているものです。

ぜひ一度体験ください

いろいろ説明しましたが、実際のところ行ってみないと雰囲気はわからないと思います。
無料なのでぜひ一度CoderDojoにもらえればと思います。
各Dojoによって全然雰囲気も規模も違いますので、お近くのDojoや電車で一駅二駅離れたところに行くのも楽しいと思います。

昨今は新型コロナウィルスの関係で、遠隔会議システムを使ったオンラインDojoが開催されています。
note.com

こちらはまだまだ取り組みが始まったばっかりなので、手探り状態ですが、来てくれる皆様と一緒に作っていけたらと思います。

趣味を兼ねたボランティアのすすめ

最後に、なぜCoderDojoを始めたのかにも触れたいと思います。
私はものづくりが好きで、以前は温泉で合宿して何かを開発する開発合宿を行うサークルをやっていました。
しかし、メンバーが結婚したり子どもができたりすると、家族を残して温泉に行くわけにもいかないということで、開催が難しくなっていきました。
そんな中でも何かできることはないかと考え、子どものプログラミングというテーマでやってみようとサークルを再結成して、プログラミング教育についてのブログを書き始めました。
もともと子どもの教育には興味があって、私の夢は小説や漫画に出てくるような学校を作ることです。例えば、ハリーポッターのホグワーツや忍太郎の忍術学園のような。

その時に、CoderDojoをを知り、横浜のCoderDojo新羽やCoderDojo横浜に子どもと参加してみました。
子どもの教育にもよさそうだし、妻はその間は自分の時間を楽しめるし、なかなか悪くないじゃんと思いました。
また、鴨井のCoderDojoのチャンピオンの方にヒアリングして苦労話を聞いたりして、「本も最初は図書館で借りればいい」というようなアドバイスをいただき、自分たちでもできそうだし、やってみようという感じになりました。

そんなわけで、何かボランティア活動をしたいという方、おすすめです。
一人は参加者を動員できる、子どもが小学生のうちに一歩踏み出すとよいのではないでしょうか。

それではまた。



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