Sansan Builders Box

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技術書典5に出展しました

はじめまして。Sansan事業部 プロダクト開発部の高橋洸です。

10/8 に行われた 技術書典5 で同僚の加畑くん、そして元同僚の菅井くんと本を出した話をします。なお業務とは無関係で、完全に趣味として参加しました。

技術書の内容については触れません。以下に沿って述べていきます。

  • 技術書典って?
  • お祭りのような当日の雰囲気
  • 当日までの取り組み
  • 技術書典を終えて

技術書典って?

一般的なITエンジニアや学生が、自分で書いた本などを展示してその場で売るイベントです。コミックマーケットをご存知の方は、それのIT技術書バージョンと思っていただけるとよいです。

展示される本の種類は様々。大手出版社が発行するものではないものが大半であるため、非常にニッチな内容であったり、著者の個人的な思想が色濃く出たものであったりするものが多いです。

そんなイベントにわざわざ本を買いにくる人いるの? と考える方もいると思います。しかし、前回の技術書典4では会場キャパシティを遥かに超える来場者が詰めかけ、なんと入場で2~3時間待ちだったとか。技術好きにとっては一大テーマパークも同然なのです。

お祭りのような当日の雰囲気

当日はまさにお祭りでした。出展者 (約470グループ!) は先に入って準備を行い開場を待ちます。

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見本誌。素敵な表紙は弊社デザイナーの吉田さんに作っていただきました。

運営さんより「これより技術書典5の一般入場を開始します」のアナウンスが入ると、出展者は一斉に拍手!! そしてなだれ込むように人、人、人! 祭りの始まりです。

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詰めかける人の波

波はありましたが、10時の開始から17時の終了まで、来場者が途絶えることはありませんでした。合計来場者数は1万人超だったとか。

当日までの取り組み

ここまでは、技術書典すごい! たのしい! という話でした。ですが事前の準備、執筆はかなり大変です。ここからは、その大変さに対して僕がどんなアプローチをとったか、という話をします。

技術書典に出ることになった流れですが、これは同僚の加畑くん、菅井くんとご飯を食べているときに加畑くんが「出よう!!」と声をかけてくれたから、でしかないですね。やると決めてから自分を追い込む姿勢、心から尊敬しています。加畑くん、菅井くんとは得意な技術分野がそれぞれ違ったため別々の本を書くことにしました。

さて、今回の最大の課題は、時間との戦いです。冒頭にも述べたとおり、僕達は趣味として技術書典に参加しました。したがって業務時間中に作業することはできません。かなり限られた時間のなかでこの課題にどう取り組むか。気合で、というのも結構ですが僕は精神衛生を健全に保ちたかったのでスクラム開発のようなアプローチを取り入れました。ここからはその内容です。

テーマを決める

この段階ではまだスクラム開発の要素はないのですが、マインドマップを利用しました。真ん中を「書けそうなテーマ」として、最も枝が広がったものについて、初心者向けの内容で書くことにしました。

スクラム開発のような、というのであればインセプションデッキまで作れたらよかったんですが、そこまでの体力はありませんでした *1

書きたい内容を洗い出す

バックログの作成です。まずテーマに沿って書きたいことを一人ブレインストーミング的にひたすら紙に書き出しました。ここでの粒度は上でマインドマップを作成したときよりも細かくなります。書き出したものをグルーピングして章立てを決め、また各章の中で書きたいことの優先度付けをしました。最低限ここまで書く、という線引きが重要です。「広さでコミット、深さで調整 *2 」の精神です。

計画を立てる

Sprint Planning です。業務の時間は使えないことから、平日と休日あわせて執筆にあてられる時間を整理しました。そこに、書きたい内容のそれぞれがどの程度時間がかかりそうかを見積もり、その Sprint (1週間としました) でどこまで書くかを決めます。

書く!

計画にしたがってひたすら書きます。どうしてもモチベーションが上がらない章もありましたが、ポモドーロ・テクニックなどを活用しました。

振り返る

Sprint Retrospective です。その Sprint がどうだったか、進捗が悪かったとしたらその要因が何か、それを取り除くための Try は何か、といったことを考えます *3

結果どうだったか。狙ったとおり、精神衛生はかなり健全に保てたと思います。いつ終わるかわからない状態でひたすら書き続けるのは辛いものがありますが、ある程度の目処が立っていると大違いです。一方で、自分を追い込んで完成度を上げる、という点では甘えが出てしまいました。本当はもっと書きたいこともあったのですが、「深さで調整」の観点で、浅いところで満足してしまったところもありました。

技術書典を終えて

当日の雰囲気と、そこに至るまでの経緯を述べてきました。最後に、参加してみてどうだったかの僕の感想です。

大変

普段やらない長文を書くということは単純に大変でした。また上で述べていませんが執筆以外にも細々とした準備が多くあり、自分の時間がかなり取られます。天気の良い休日に自宅にこもって作業するのは精神的にもなかなかハードでした。

理解が深まった

アウトプットするにせよ、全てが自分の中に蓄積されている知識ではありません。また、文章を人が読むということを考えると彼らが彼らのもっている知識でその文章を理解できる必要があります。なので知識そのもの、更にはその背景や周辺知識も含めて、かなり調べながら書きました。おかげでテーマへの理解がより深まりました。

楽しい

当日のお祭り感覚は文句なしに楽しかったです。また、自分が文章を書くという行為を楽しめるんだなということに気づきました。上で大変だとは書きましたが、知識を体系的に文章化していくのは快感でした。

また、自分のアウトプットが人に届くということにも大きな喜びを感じました。当日、僕の本を購入してくれた方の中に「普段はかなり古い技術を扱っているのだけれど、こういったことも勉強したいと思った」とおっしゃっていた方がいて、この人にだけでも届けられてよかったなぁと思いました。

仲間が大事

本当は感想を3つにしたかったんですがどうしても言及したくて4つになってしまいました。技術書を書くことになったのも、モチベーション高く書き続けられたのも、当日を楽しめたのも、一緒に取り組んだ加畑くん、菅井くんのおかげでした。2人には本当に感謝しています。これからもよろしく。

*1:頒布できた冊数は、3人の中でダントツ最下位でした。顧客の理解が甘かったのかもしれません。そもそも数をさばくことを目的にしていなかったのもありますが。

*2:名著「カイゼン・ジャーニー」より

*3:偉そうに書いていますが Try は大体「早寝早起き」とかになりました。

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