Sansan Tech Blog

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【Geek Seek Toolsで買われた、気になるモノ達】第2回「Apple Watch Series 4」

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こんにちは。DSOC Data Direction Groupでデータエンジニアをしている、千葉祐大です。
弊社の社内制度であるGeek Seek Toolsは毎年11月締めとなっており、次月の12月から新たに上限30,000円までガジェット等を購入申請できるようになります
(Geek Seek Toolsの詳しい説明については第1回をご覧ください)。

今回は僕が早速制度を利用して購入したApple Watch Series 4 (GPSモデル)について、ご紹介します!

今回買ったモノ

今年のGeek SeekではApple Watch Nike+ のSerise 4 GPSモデルを購入しました。
これは昨年発売されたApple Watchの最新モデルのうち、NikeコラボでApple Watch単体で電話回線に接続できないモデルです。

Apple Watchには複数のモデルがラインナップされており、大きく以下の3種類に分けられています。

  • 通常モデル
  • Nike コラボモデル
  • Hermès コラボモデル

各コラボモデルと通常モデルの違いは、モデルごとの専用文字盤が追加されていたり、専用のベルトが同梱されていたりします。他の機能や性能は同じです。
また、Nikeモデルは通常モデルと価格が同じなので、ベルトが気に入れば文字盤の多いNikeモデルをおすすめします。

さらにそれぞれのモデルについて、電話回線を使った通信機能の有無が選択できます。

  • GPS 版
  • GPS + Cellular 版

GPS + Cellular版は近くにiPhoneがなくてもApple Watch単独で通信することができ、より便利にApple Watchを利用できます。
僕は経験上、Apple Watchを付けているときはiPhoneも持ち歩いているケースが多いので、GPS版にしました。

このようなモデル展開をしているApple Watch Series 4ですが、僕は初代モデル*1を4年間使い続けて、満を持しての購入でした。

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お気に入り文字盤 1。為替(円ドル)チャートが見やすい。

初代Apple Watchの衝撃と落胆

初代Apple Watchは2015年発売で、僕はだいたい発売と同時に購入しました。
当時、ちょうど愛用していたMONDAINE*2の腕時計を壊して、代替の時計を探していたところでの発表だったので、購入しやすい状況というのもありました。
僕はもともとガラケー時代から自分の携帯の着信音が苦手*3で、自宅でも常にサイレントモードでした。
Tapticエンジン*4が搭載された初めてのApple製品ということもあり、単純な振動ではなく「腕を叩くような」感触でフィードバックしてくれるという売り文句で、非常に未来を感じたのを覚えています。
実際に購入し腕につけてみると、今までの携帯のバイブ機能のような攻撃的な振動ではなく、違和感のない有機的な振動で知らせてくれて、すぐに手放せなくなりました。

もちろん良いところだけではなく、期待を裏切られた部分もありました。
初代Apple Watchは現行モデルと機能的にはそこまで大きな差異はないのですが、処理性能は圧倒的に劣るものでした。
特に当時watchOSもそこまで洗練されておらず、通知系はスムーズに動作するものの、Watch内のアプリ起動に数十秒待たされたり、起動してもデータ更新に数秒待ったりと、正直普段遣いをするには難しいレベル*5でした。
初めはTodoアプリや時刻表アプリを入れて使っていましたが、表示までの待ち時間が耐え難く、徐々にiPhoneを取り出すようになりました。
結果的に初代Apple Watchは時計+通知のお知らせデバイスとなっていましたが、それだけでも十分につける意義を感じてその後4年間、新モデルを横目で見つつ初代モデルを使い続けました。

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左:Series 4、右:初代。筐体やディスプレイサイズが異なる。


初めてのフルモデルチェンジ

2018年になり流石にバッテリーもへたり気味になり、特に操作をせずとも夕方になると「バッテリー残量が少ないよアラート」が毎日くるような状況となっていました。
ちょうどこの年には生活改善を意識し始めて、普段から筋トレや有酸素運動を始めていましたが、アクティビティ記録やタイマー設定でさえ、処理にまごつく初代モデルに、バッテリーのへたりと合わせて課題感を感じていました。
そんな中、ついに4年のマイナーチェンジを経て、Apple Watch史上初のフルモデルチェンジがされたSeries 4が発表されたのでした。

画面も大きくなり、性能やバッテリーも飛躍的に向上、FeliCa対応、防水、デジタルクラウンにも触覚フィードバック搭載、電気式心拍センサー(米国内でのみ動作)搭載ときたら、もう買うしかないと確信し、購入したのでした。

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お気に入り文字盤 2。任意の情報を表示できる箇所が各四隅とリング上部、針の付近にも3箇所あり、情報量はかなり多い。

人体の機能拡張装置としてのApple Watch

こんな経緯で買ったSeries 4ですが、Apple Watch自体の魅力はすでに初代モデルでほとんど完成していたと感じています。
Apple WatchはiPhoneの通知を音やポケット越しの振動ではなく、ベルトでApple Watchを腕に巻いている限り(あと、バッテリー残量がある限り)、「いつでも正確に」Tapticエンジンの振動で知らせてくれます。
これは従来のコンピューター*6と人の関係性を埋める画期的な発明だと考えています。
今まで目で画面を見たり、スピーカーからの音をもって情報をデバイスから受け取っていた状況を、常に身体に触れて身につけていることを前提にしているApple Watchは、何の障壁もなくいつでもどこでも自分だけにお知らせしてくれます。
つまり、コンピュータとしてのiPhoneと身体との距離を最小にし、視覚や嗅覚のようにあたかも一つの感覚器官としての入力が増えたように振る舞います。
また、いつでもFeliCaを身に着けていることにもなるので、電子マネー的機能も人体に付加されているように振る舞えます。
視覚や聴覚といった五感のような純粋に独立した脳への入力ではないですが、既存の触覚を介した人体に密接に繋がったある意味脳への情報入力手段を拡張しているとも捉えられるので、第5.1感とでも言っても良いかもしれません。

これは、人体改造で各種センサーを埋め込んだり、脳とネットワークの直接接続が期待される技術進歩のベクトルにおいて、Apple Watchというデバイスは非常に画期的で進化の過程のプレ的なブレイクスルーの魅力を感じています。

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お気に入り文字盤 3。シンプルなアナログ時計をベースに右上にデジタル時計、右下に日付を控えめに表示。フォーマルな場面でも合う。


まとめ

後半はSFチックな話となってしまいましたが、Apple TVやiPhoneのリモコンにもなり、為替等の情報も常にお知らせ・確認できるようになるApple Watchは、名前が「Watch」とついているがために主体が時計として考えられがちですが、本質は高度なウェアラブル端末であり、ネットと人をより密接につなげていく進化の過程の一つの通過点としての形だと考えています。
ぜひ皆さんもApple Watchを身に着けて、来るべき未来を感じてみませんか。

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為替のチャートもどこでも確認することができる。

*1:現行から4世代前のモデルで、Series 1よりも古い。

*2:スイス国鉄で使われている時計と同じデザインの腕時計。

*3:単純に着信音にびくっとしてしまうのと、周りの人に着信やメールの受信を悟られたくないんですよね...

*4:従来のバイブレーションとは異なり、トントンと叩かれているような感触がある。iPhoneの3DタッチやiPhone 8以前のホームボタン、Mac Book等のトラックパッドに仕込まれて、ボタンを押下したようなフィードバックを再現する。

*5:アプリのロードを待っている間、腕を上げてなければならず非常に疲れた思い出。

*6:ここではPCやMac、iPhoneといった情報処理端末を指す。

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