こんにちは。Eight事業部でiOSエンジニアをしています アマゾネス です。
東京で開催された try!Swift というカンファレンスに参加して、すごく大事な話を聞いたので共有します。
try!Swiftとは?
try! SwiftはSwift言語での開発における最新の応用事例について集まる国際コミュニティです。このイベントは世界中から人々が集まり、Swiftのスキルを向上させるための、高度な知識やテクニックを共有し、協力しあうことを目的としています。
TOKYO - try! Swift Conference から引用
Swift は、2014年に apple から発表されたプログラミング言語で、主に iOS、MacOS のアプリケーションを作ることに使用されています。私はiOS版の Eight を実装するために、Swift を書いています。
カンファレンスには、世界各国から900人を超えるエンジニアが集まりました。私は初めてこのような大規模なカンファレンスに参加したのですが、日本以外からの参加者の多さにとても驚きました。
登壇内容はどれも素晴らしく、知らないことだらけで、とても勉強になりました。登壇で使用された資料をオンラインで公開されている方が多いので、興味がある方は是非ググったり、Twitter等で検索してみてください。
Female YouTuber Mayuko Inoue
技術系のお話がほとんどかと思ったのですが、「Developerとして」というような技術から少し離れたお話もいくつかありました。
中でも、Mayuko Inoueさんがお話されていた「次へつなごう— Extending a hand to the next generation of Apple developers」がとても心に残ったので、その内容についてお話をしたいと思います。
まず、Mayukoさんについて。
iOSエンジニア📱 Youtubeでテック業界で働くエンジニアとしての生活について動画も作ってます。 🇺🇸生まれ、🇺🇸育ちの二世の関西弁訛りの日本人です。
helloMayuko_jp (@helloMayuko_jp) | Twitter より
現在は Netflix でiOSエンジニアとして働かれているそうです。
美人、語学堪能、おまけにプログラミングも一流なんて...とにかく凄すぎる。交流会で少しだけお話する機会があったのですが、とても気さくで、本当に素晴らしい方でした。
彼女自身の1日の様子を収めた動画↓がとても有名です。
開発者の多様性について
彼女は過去、エンジニアへの応募に人種的な多様性がないことを疑問に思い、自身の Twitter でモバイルエンジニア、特にiOSのエンジニアが少ないのは何故かと言うことを問いかけたそうです。
Ok so I noticed that there are SO few POC working as mobile developers. So a follow up Q: is there something unapproachable or inaccessible about mobile dev, when compared to other tech fields to get into like web dev? Or is it something else I’m missing entirely? Lmk ur thoughts https://t.co/Q5FdoXgzsI
— mayuko (@hellomayuko) May 30, 2018
開発するためのPCが高い、モバイル端末が高い、など金銭面に関わることや、どうやってなればいいのかわからない、などのレスポンスがあったそうです。
私はラッキーな形でプログラミングの世界に入ったと思います。
1人プログラムを書いている友達がいたので、その人に教えてもらえたし、開発するためのMacを買えました。でも、世の中には様々な問題から、エンジニアの世界に入ることができない人がいるのです。
このような状況を鑑みると、今はまだ「開発者の世界は多様性に富んでいる!」とは言うことはできなさそうです。
次の世代の開発者のために今の開発者ができること
Diversity (多様性) が謳われる現代において、特定の人々で作るプロダクトよりも、様々な人で作った方がより良いプロダクトになるはずである、そのような状態を実現するために、Mayukoさんは以下の二つの提案をされていました。
- イメージを作る
自分のしたいこと、自分にしかできないこと、など自分自身が持つ多様性と向き合い、そこからどのようなことができるかイメージを作りましょう、ということかと、私は思います。具体的な例として「プログラミングを教える」「自分の知識を共有する」などがあげられていました。イメージをつくることによって、次の世代に繋げるための、行動が生まれるのではないでしょうか。
- あなたのことをしってもらおう
文字通り、開発者である自分のことを発信することによって、色んな人に開発者ってこんな感じなんだ! ということを知ってもらおうということ。知る、ということは、興味を持つきっかけにもなるし、開発者になりたい人への参考にもなりますので、間口が広がるでしょう。
私が考えたストーリーと感じた事
既に開発者である私たちが行動する → 色んな人に開発者になるチャンスが生まれる → 開発者になる → 様々なプロダクトが生まれる → 沢山の人が喜ぶ!
開発者になる入り口を広げることにより、今、そして、次の世代では多様性豊かな開発者が沢山生まれ、その結果として、新しくそして素敵なプロダクトが世に出る。
これは一人一人が違う社会の中で、大事なことだと思います。
Mayukoさんのスピーチを聞いて、開発者として技術を高めるだけでなく、他にもやるべき事があることに気づかされました。弊社のエンジニアにもメンターとしてプログラミングを教えたりしている者がいますが、私はとても尊敬します。
また、これは開発者だけでなく、他の業種の人にも言えることなのではないかな、と思います。プロフェッショナルになることはもちろん大事なことですが、それだけでは良い製品は生まれないのかもしれません。
今回は、現在開発者である自分にできることの一つとして、この内容を寄稿させていただきました。
2019年のtry!Swiftに参加できて本当に良かったです。
補足:
Mayukoさんの登壇の様子は後日 try Swift! の YouTubeチャンネルでシェアされるそうです! また、登壇の内容を文章にしてくださっている方がいらっしゃいました! 本当に感謝です。シェアさせていただきます。