Sansan Tech Blog

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テックリードによる社内キャリアイベントを開催しました

こんにちは。技術本部 Digitization部 Bill One Entryグループでエンジニアをしている大森です。
普段の業務に加えてTech道場というイベントの運営に関わっており、本記事はそのイベントのレポートです。

Tech道場とは、最新の技術や生産性を高める技術、そしてエンジニアの技術力に触れることを目的とした全社員向けの社内イベントです。*1
今回のTech道場では、主にエンジニアをターゲットとした企画として、テックリードによる社内キャリアイベントを開催しました。

イベントの概要

テックリードとして笹川・藤原・黒澤の3人が登壇し、新卒3年目のエンジニア、江川が3人にさまざまな質問を投げかけるパネルディスカッションイベントを開催しました。
ゲストの経歴は次の通りです。さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが集まりました。

笹川 裕人 技術本部 Sansan Engineering Unit 副部長
◎ 新卒でリクルートに入社。大規模データ基盤の開発、データ分析(ABテスト設計など)、データ基盤のクラウド化に従事
◎ エムスリーにSWEとして転職。自らも手を動かしながら、AI/ML、SRE、QA、グローバルチームなどのマネジメントを担当

藤原 雄介 技術本部Sansan Engineering Unit Data Hubグループ
◎ SIerで.NET系の技術支援、分散データ処理の導入、大規模案件のアーキテクトや社内標準の策定、IoTプロダクト開発チームのマネージャなどを経て、2023年4月にSansan入社
◎ 業務外の活動としてOSSライブラリの開発や技術書の翻訳などを実施

黒澤 綾香 情報セキュリティ部 CSIRTグループ プロダクトセキュリティチームリーダー
◎ SIerを経て、2017年 Sansan入社
◎ Webエンジニアとして、Sansanの開発や、新規事業開発に従事した後、 2021年よりCSIRTに参加
◎ プロダクトセキュリティチームのリーダーとして、自社プロダクトの診断やプロダクトセキュリティ強化やインシデントレスポンスに従事
◎ ペネトレーションテスト*2の仕掛け人

江川 綾 技術本部 Bill One Engineering Unit
◎ 2021年新卒でSansanに入社
◎ Sansan入社前はスタートアップに所属、2人目のエンジニアとしてプロダクト立ち上げに関わる
◎ Bill Oneのフロントエンドの技術的な改善や、One系プロダクトのデザインシステム開発をリード

イベントの内容

当日は次の4つのテーマに対して議論が展開されました。

  • みなさんにとって「テックリード」って何?
  • なぜ「テックリード」のキャリアを選んだ?
  • エンジニアとして心がけてきたことは?
  • 今「テックリード」として何が楽しい?

それぞれのテーマについて、ゲストの回答と当日の議論を簡単にご紹介します。

みなさんにとって「テックリード」って何?

笹川「frontend から DBの内部構造、最近出たOSSのことまで何でも詳しい人」
藤原「プロジェクトにおける技術的な問題に対し、解決策をリードする人」
黒澤「Sansan では、エンジニアリングで最大の成果を出してビジネスの価値も最大化していく人」
江川「テクノロジーやITに基づいて問題を解決することに3人の共通点がある。特に"聞けば何でも返ってくる"というのは興味深い」

なぜ「テックリード」のキャリアを選んだのか?

黒澤「オールラウンドにさまざまな業務をこなしながら、面白そうなものがあれば積極的に取り組むというスタンスで職務にあたってきた結果、テックリードになっていた」
藤原「それまではテックリードとマネジメントの二足のわらじだったが、Sansanに入社する際にテックリードを選んだ。疲弊せずサステナブルにやっていけるのは夢中になれることであると思っており、それがテックリードだった」
笹川「仕事には義務的なことがあると思うがそのままやるのではなく、面白いと思った要素を加えるなどして楽しんでいたらテックリードと呼ばれるようになった」
江川「テックリードとマネジャーでキャリアが分かれると思うが、実際にどう思うか?」
黒澤「テックリードというのは結局リーダーのポジションであり、チームとしての成果を目的とする以上、マネジメントの要素が全くないわけではない」
藤原「チームのメンバーが力を発揮しチームが大きく強くなっていくことに夢中になる人もいれば、技術的な面や価値の追加でプロダクトがどんどん良くなっていくことに夢中になる人もいる」
笹川「組織を巻き込んで成果を出すことが重要であり、その手段が人であるか技術であるかの違いではないかと考えている」

エンジニアとして心がけてきたことは?

笹川「普段から土日もずっとパソコンの前にいることが多い。また、新しい情報は早く得るように意識している。なぜなら翻訳を待ってインプットが遅れるのは致命的だと思っているから」
藤原「わからなかったことをそのままにしないで、後で調べたり考えたりすることでスキルが高まると考えている」
黒澤「多くのことを知っていることがポイント。隣接する技術領域やQA、セキュリティといった、ちょっと違った視野で物事を見ることで新しいアプローチが見えてくる」
江川「どの程度技術を深掘りするのか、キャッチアップの方法についてどうしているのかが気になっている」
笹川「全リポジトリを読んだ。会社全体の理解とプロダクトの性質を広く捉えられるようになった」
黒澤「どこまで踏み込むかはケースバイケース。重要なのは複数の要素を一本の軸でつなげて理解できるかどうかで、物事の全体像が見えてどのような時にそれを応用できるかが分かるようになる」
藤原「浅くても広く知識を持ってインデックスとして知っておくことは大切。とはいえ、まずは一つ得意なものを作って横に広げていくのが良いと思う」

今「テックリード」として何が楽しい?

笹川「"シュッ"ってできるようになったときに、よっしゃ勝った〜みたいな感じになる。嬉しくなっちゃう」
藤原「技術を成果に直接つなげられるのが楽しいなぁと思っている」
黒澤「平和に会社のサービスがもろもろ動いているのが一番ありがたいなって思ってる」
江川「日々の技術的な改善や成果につながるみたいなところが楽しいと聞いて、自分も開発者として日々頑張っていきたいなと思った」

パネルディスカッションの様子

パネルディスカッションの後には懇親会が開催され、20名を超えるエンジニアたちが軽食を囲みながら交流しました。
参加者がゲストにもっと話を聞きにいったり、異なる部署のエンジニア同士が交流したりと、こちらも大盛り上がりでした。

懇親会の様子
藤原と参加者が、藤原の訳書『.NETのクラスライブラリ設計』を手に持って記念撮影をしました。

まとめ

テックリードによる社内キャリアイベントを通して、テックリードに対する解像度が上がりました。
また、実際にテックリードの方たちが歩んできたキャリアや日頃から意識しているアクションはとても勉強になり、技術力向上への漠然とした不安がかなりスッキリしました。
これからも、コードをたくさん書いて分からないことをたくさん調べながら、自分なりにエンジニアとして楽しみながら頑張っていこうと思います。

おまけ:イベント運営の裏話と感想

Tech道場は、普段エンジニアリングに関わりのない社員向けに「技術に触れる」をテーマとした社内勉強会を毎月開催しています。
2月は社内のフロントメンバーが繁忙期のため、思い切ってエンジニア向けの企画を進めることにしました。
また、社内の強いエンジニアを道場師範に見立てた企画ができるとTech道場らしくて面白いのではと思いつき、会社のエンジニア育成に何かしら貢献したいという想いもあり、今回の企画となりました。

当日は現地参加32名・オンライン参加26名の合計58名(ほぼエンジニア)に参加してもらえて、参加者数目標40名を大きく超える賑やかな会となりました。
来場者みんながゲストの話が聞けるのを楽しみにしている様子で、ワクワクしている雰囲気ができ上がっていたのが印象的でした。
今回をきっかけに、モチベーションが高まり、何か新しいアクションにつながる人が現れたら良いなと思っています。




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*1:Tech 道場再始動しました!. Sansan Tech Blog. https://buildersbox.corp-sansan.com/entry/2022/10/11/110000

*2:ビル点検員に変装→オフィスにラズパイ持ち込んで社内システム侵入 Sansanが本当にやった“何でもアリ”なセキュリティ演習. ITmedia. https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2312/11/news172.html

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