Sansan Tech Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

Leaders Circle (in Google Cloud Next '19)

CTO の 藤倉 です。

すでに同行した弊社エンジニアからのレポートが上がっていますが、この 4 月にアメリカのサンフランシスコで開催された Google Cloud Next '19 に参加してきました。Google Coloud Next の内容については、それぞれの記事に任せるとして、私は Google Cloud Next の一部(?)として催されている Leaders Circle を中心にレポートしたいと思います。

buildersbox.corp-sansan.com

buildersbox.corp-sansan.com

Leaders Circle とは?

f:id:sigemoto:20190509163647j:plain
初日のレセプションパーティの様子。結構スーツの方もいますね。

Leaders Circle とは、Google Cloud Next イベントの一部として用意されているパッケージで、Google Cloud ユーザ企業におけるリーダー層の方々が参加する招待制のイベントです。その規模や内容は開催年度や場所(サンフランシスコ、ロンドン、東京)によっても様々なようですが、’19 のサンフランシスコでは、丸二日間に渡る密度の濃いものとなりました。参加者は、Google Cloud を社内システムの基盤として利用している各種業界の企業や、我々のように Google Cloud 上でプロダクトを開発してサービス提供しているような企業の方など様々です。

Google Cloud Next は 4 月の 9、10、11 の三日間で開催されましたが、Leaders Circle は前半の二日間を使って行われます。以下は Leaders Circle のスケジュール概要です。

4 月 9 日(火)

11:00 - 12:15 Leaders Circle Keynote
12:35 - 13:45 Regional Lunch
14:00 - 16:35 Sessions
19:00 - 22:00 Reception

4 月 10 日(水)

11:00 - 12:35 Sessions
12:45 - 14:15 Industry Lunch
14:20 - 15:00 Leaders Circle Closing Keynote
15:30 - 16:30 Happy Hour

Leaders Circle の基調講演では、最近特に注目されている DX (Digital Transformation) に焦点を当て、これは単にデータ(とそれを扱う技術)をビジネスに活用するだけではなく、企業文化そのものを変化させるものであるべきというメッセージが強調されていました。これは、参加者の中でも特に、エンタープライズ企業が Google Cloud を導入する動機として DX を挙げており、それを成功させるための秘訣として語られていたようです。単純に今までのやり方を踏襲しつつ、ただデータだけを意思決定に取り入れようとしても、当然うまくはいきません。これは、理屈では理解できるものの、実際には思った通りにできないことが多々あるわけです。それらに対する打開策については、セッションにおいて業態ごとの事例として語られていました。

Leaders Circle では、ネットワーキングのためのランチも提供されます。初日のランチは地域ごと、二日目は業界ごとにエリアが分かれており、世界各国から参加している方々や Google Cloud の担当者を交えての食事です。地域ごとのランチでは日本から参加されているエンタープライズ企業の CIO の方々もいて、普段はあまり持つことができない接点があったのが非常によかったです。当社では法人向けサービスの提供もしていることから、大企業の CIO の視点を学ぶことでの気づきも多くありました。また、業界別のランチでは、Google Cloud を社内インフラとして使うというよりは、サービスの基盤として使っている人たちが集まるため、話題の中心も Google Cloud で提供されている技術、特に今回発表があった Anthos などに話が集中します。

両日のスケジュールが 11:00 からなのは、その前に Google Cloud Next 本編の基調講演があるためです。私も基調講演を聴講した後に Leaders Circle の会場に移動しました。会場は隣接しているので、相互の移動が容易です。また、専用のラウンジも用意されているので、隙間の時間に作業をすることもできます。

f:id:sigemoto:20190509185051j:plain
Leaders Circle のラウンジ。もちろん電源も WiFi も完備です。

感想

イベントに参加するときは常にそうなのですが、特に海外のイベントに出て世界中の方々と交流をすることで、自分の目線を上げることができます。Google Cloud で提供される技術の話だけではなく、各社のエンジニアリングへの取り組みやその成功体験、学びなどを聞くたびに、まだまだ自分たちができることがたくさんあることを思い知らされます。エンジニアの育成や採用、チームビルド、技術課題の解決方法など、さらに加速させていかなければならないという想いを強くした二日間でした。

まとめ

Leaders Circle は招待制のイベントなので Web 上にはあまり情報がなく、実際に参加してみるまではどんな雰囲気なのかがわかりにくいです。私も参加を決める際にはいろいろと調べてみたけどよくわからないという状態でした。この記事でもあまり多くのことは書けないのですが、今後参加を検討されている方にとって少しでも参考になれば幸いです。

今回の Leaders Circle では、全編を通して Google Cloud がエンタープライズ領域に力を入れていこうとしていることがひしひしと伝わってきました。また、顧客の声に耳を傾ける姿勢も強調されており、この領域においても今後の成長が見逃せません。

なお、Leaders Circle 終了後の日程では、Google Cloud の OCTO(Office of the CTO の略。Google Cloud がユーザ企業の CTO をサポートするためのチーム)の方々と議論をしたり、Google キャンパスのある Mountain View に移動して各種サービスのプロダクトマネージャの方々とのプライベートなミーティングをするなど、最後まで充実した日々でした。

© Sansan, Inc.