Sansan Tech Blog

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【Sansanエンジニア インタビューシリーズ】第3回Bill One グループテクニカルリード 向井編

Sansanエンジニア インタビューシリーズとして前回はアシスタント グループ マネジャーの経堂をピックアップしましたが、今回は開発責任者である大西が Bill One Engineering Unit Smart 受領グループのグループテクニカルリード*1を担う向井にインタビューしました。

本記事で使用している画像は撮影時のみマスクを外したものです。

大西:
向井さん、早速ですが入社から現在に至るまでの自己紹介をお願いします。


向井:
入社した当時、Bill Oneは10名程の組織でプロジェクトチームのような形で動いており、その中でBill Oneのことを勉強しながら開発に専念していました。
だんだんと組織が大きくなる中でBill Oneのメイン機能である請求書関連の開発に携わるようになりました。

3か月が経った頃Bill Oneに新たな機能が追加され、そのタイミングでPdL(プロダクトリード)に着任したことは、自分にとってはビッグチャレンジでした。その後は技術力を高めるために、もともと挑戦したかったTL(テクニカルリード)を経験しました。現在はグループTL*2を務めています。


転職のきっかけ


大西:
前職はどのような仕事をしていたのですか?


向井:
SIerとしてプロジェクトに対してのトラブルシューティングやサポート、顧客向けのPoC実装をしていました。

大西:
転職のきっかけは何ですか?

向井:
SIerにいるけれどプロジェクトには参画しない仕事の仕方をしていました。
私自身は、技術が好きで技術に触れていたいと思っていましたが、SIerだと年次が上っていくとプロジェクトマネジメントを求められたりするので、自分の求めるキャリアとは乖離があると感じていました。
そんな時にスカウト媒体でSansanに声をかけてもらったことがきっかけです。


大西:
色々な会社やサービスがある中で、Sansan、Bill Oneを選んだ理由はなんですか?


向井:
まずは自分の価値を発揮できるのかを確かめたいと思っていたので、開発組織の規模が大きすぎないことが転職先を選ぶポイントの一つでした。
大きな事業会社では特定の領域に特化したエンジニアが求められる印象がありましたが、Bill Oneは当時人数が少なくバックエンド、フロントエンドのどちらにも触れられるところが魅力に感じました。


Bill Oneでのキャッチアップとチーム開発について

大西:
入社当初のBill Oneは向井さんから見てどんな環境でしたか?


向井:
私がやりたかったことができる場所だなと感じていました。
今までは一人でプロジェクトを進めることが多く、コードや設計のレビュー経験がほぼありませんでした。ですが、Bill Oneの中だと設計についての会話が繰り広げられているので、良い環境だと思っていました。


大西:
初めてのチーム開発にはすぐに溶け込めましたか?


向井:
結構難しかったです。
何をレビューしてもらうべきか、コミュニケーションの粒度が掴めず手探りで進めていました。


大西:
入社してから最も思い出に残っている開発はありますか?


向井:
拡張項目での開発が一番ですね。
ユーザーが自由にテキスト入力できる項目に対し、選択式にしたり数字のみの入力にしたり、制限をかけるものです。
初めてチーム開発をしたので一番記憶に残っています。


大西:
チーム開発のメリットとデメリットって何だと思いますか?


向井:
私が感じたメリットは、ただ作業を分担することだけではなく、お互いの視点からどうすればもっと良くなるかをそれぞれが考え、自分自身がどうふるまうべきかが見えることです。
デメリットは、コミュニケーションの難しさです。フロントエンドとバックエンドで連携しているつもりでも、齟齬が生じて不整合が生まれることもありました。


大西:
難しさに対して工夫すべき点は何だと思いますか?


向井:
設計に対する認識合わせの強化を、組織としてやっていきたいです。
そうすることでコミュニケーションが円滑になると思います。


PdLへのチャレンジを通した成長の過程


大西:
どのくらいの期間でBill Oneのエンジニアとして手ごたえを感じましたか?


向井:
PdLへの挑戦は、その頃の自分にとっては難しすぎる試みだったと思うこともあり、手ごたえを感じる余裕がない期間がありました。
その後、PdLの役割とうまく並行して開発もできるようになり、機能のリリースに貢献できて、ようやく戦力になれたことを実感しました。


大西:
PdLをやり始めた時、コンフォートゾーン、ラーニングゾーン、パニックゾーンのどれに当てはまりましたか?


向井:
PdLをやり始めた時は、パニックを認識できないほどわからないことが多かったので、パニックゾーン寄りのラーニングゾーンって感じでしたね。
プロダクトのことを考えながら開発もしなければならなかったので、タイムマネジメントが難しくなり、1か月くらい経ってからパニックゾーンに入ったと思います。


大西:
パニックゾーンを乗り越えて、どうやってラーニングゾーンに戻って来たのですか?


向井:
いつの間にか自分の中にPdLとしてのスコープが広がっていたからだと思います。
仕様を考える時にエンジニアだとHOWに寄ってしまいがちなのですが、それを意識的に止め、チームが正しい目線に立ち返るための提案をできるようになりました。


大西:
HOWに寄ってしまうという点はどのようにして気づいたのですか?


向井:
当時、PdLとしてのやり方で行き詰っている時に、大西さんとの1on1の中で「本当にやるべきか?」という問いをもらい、それが気づきになりました。



大西:
この1年半で一番成長したポイントはなんですか?


向井:
決断力ですね。
PdLを担ったことが大きいです。最終的な判断はエンジニアがしますが、困った時や判断に迷う時はPdLに返ってくるので、そこで何かしらの決断をしなければならないシーンに直面し、決断や判断の数をこなしたことが、成長できたポイントだと思っています。


これまでの決断の振り返りと役割の変化

大西:
自分の決断を振り返った時に失敗したと思うことはありますか?


向井:
判断に至るまでのプロセスで失敗したな、と思うことがあります。
権限追加の開発の仕様決めの際、自分の中である程度整理してチーム内で展開した時に、チームメンバーから「本当にこれでいいの?」という疑問がいくつか挙がり、意見がぶつかってしまったことがありました。
メンバーの意見を持ち帰り、改めて判断をしたのですが、HOWの部分に引きずられたまま最終的な答えを出してしまいました。

HOWに寄った考えをしてしまったことも、自分一人で持ち帰って最終判断をしてしまったことも失敗だったと思っています。
やるべきことを示して、チームの合意を得ることにフォーカスすべきであり、HOWの部分は実装するエンジニアに任せればもっとスピード感のある判断ができたと思いますし、PdLの意見として譲れるところ、譲れないところを明確に提示するべきでした。


大西:
逆に良かった決断はありますか?


向井:
TLをしていた時の話なのですが、既存機能を拡張する開発をしたことがありました。PdLの経験があったので、HOW寄りに進んでしまいそうになった時にPdLが仕様としての判断に注力できるよう技術面での判断をまきとる動きを取れました。複数のロールを経験していたからできた判断だったように思います。


大西:
PdLとTLの役割を経験したことで何か変化はありましたか?


向井:
フォロワーシップが変わったと思います。異なる役割をもつ人の考えや動きを多角的に見ることができるようになりました。TLとして動いていたとしても、PdLとしての目線を意識することで自身の振る舞いを調整することもありますし、相手に対してフィードバックできることもあります。両方向のアプローチができるようになりました。





大西:
グループTLになった経緯を教えてください。


向井:
グループTLになってから3か月ほど経ちますが、当時のマネージャーから打診をいただきました。
プレッシャーを感じましたが、今後のキャリアとしては必要な経験だったので、やりたいと思いました。


大西:
実際にグループTLを経験してみてどうですか?


向井:
技術的なマネジメントがとても難しいと感じます。各チームにTLがいて、チーム内でしっかりマネジメントされているので、その状況下でもっとスコープの大きい事柄をどう扱うかを考えた時のモチベーション付けやコントロールも難しいと思います。


大西:
手ごたえはありますか?


向井:
何かトラブルが発生した時に判断を求められたり、日々の開発の相談をしてもらえているということは良い状況だと思っています。


自身の目指すキャリアと組織の課題


大西:
向井さんから見て優秀だと思うのはどんなエンジニアですか?


向井:
自分は尖ったスキルのあるエンジニアに対して憧れがありますし、優秀だと思います。
円錐状のスキル分布を持っていて、尖りの部分を伸ばせば伸ばすほどその周囲のスキルも伸びると聞いたことがあるので、そういったスキル構造をつくれるとエンジニアとして強いなと思います。


大西:
向井さんが身に付けたい「尖り」はありますか?


向井:
物作りが好きなので、何かを作るための技術全般に触れたいという意識があり、そこが「尖り」を見つけたいけども見つけられない要素でもあるのかなと思います。


大西:
向井さんから見たBill One組織の課題は何ですか?


向井:
入社したばかりの時と比べると、当時は「こういうことやってみませんか?」という声が挙がるとすぐに手を挙げて積極的に進めたり、すでに始まっていることもありましたが、今はそういうケースが減ってきたように思います。


大西:
グループTLとして起こしたいアクションはありますか?


向井:
技術的にどう改善していくかなどのアプローチを求められていると思うので、みんながもっと「楽しい」「やりたい」と思えるトピックを提供したいと思っています。


大西:
向井さんのこれからのキャリアはどう考えていますか?


向井:
細かい実装を考えることも好きですが、大きなシステムのデザインを考えてみたいと思っています。


大西:
やりたいことを実現するために、伸ばしたいポイントはなんですか?


向井:
インプットがまだまだ足りないので、積極的に情報量を増やしていきたいです。
今は、なんとなく知っているけれど、それが理論と繋がっていないな、と思うことが多くあります。
例えば、ストラテジーパターンという考えは知っていたけども言葉は知らない状態などです。自分の行動を誰かに伝える時に言葉を知らないことでうまく伝えられなかったりするので、引き出しを増やして説得力のある説明をしたいと感じています。

また、技術面だけではなく、マネジメント面での成長も必要だと思っています。みんなに楽しく働いてもらうためにはどうしたらいいのかなど、メンバーのモチベーションアップなどにも向き合いたいです。




執筆:VPoE室 組織デザイングループ 田中


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*1:Bill One の開発組織や役割についてはこちらの記事をご覧ください。

*2:他のTLたちから課題を吸い上げたりチーム間の連携を促進したりする役割。

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