Sansan Tech Blog

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Vol.03 良いプロダクトは良いチームから生まれるはなし


こんにちは、プロダクトデザイナーの長澤です。
この記事はBill One 開発 Unit ブログリレー2024第3弾です!
今日はデザイナー視点での開発チームの話をします!

はじめに

私は2024年4月に新卒として入社し、約1カ月の研修を経てこのチームに配属されました。Bill Oneの開発チームは現在急速に拡大中で、私は2人目の新卒デザイナーです。とても働きやすい環境が整っていて、入社半年の私でも大きな案件に挑戦できました。


学生時代にインターンをしていた会社では、デザイナーは先輩デザイナーとのコミュニケーションが主で、開発チームとの距離がありました。
一方、Bill Oneの開発チームは、デザイナーも含めてひとつのチームとなっており、これがプロダクトの成長にも、デザイナーとしての成長にも寄与していると感じています。

同チームの特徴は、エンジニア・PdM・デザイナーの境目がない「Oneチーム」な文化です。
これは単なる理念ではなく、具体的な取り組みによって実現されています。その取り組みを紹介します。

1. 共通言語の存在

まず挙げられるのが、デザイナーとエンジニアが協働する上で最も重要な「共通言語」の存在です。これは「ユビキタス言語」とも呼ばれています。

同じものを同じ言葉で呼ぶことで、認識の齟齬がなくなるだけでなく、お互いの領域を理解するきっかけにもなります。さまざまな専門領域を持つ多くの人が集まったチームにおいて、概念を一から説明する必要がないことは重要です。

この共通言語の考え方の延長として、デザインシステムの構築にも取り組んでいます。
つい先日、そんなチームで取り組んだデザインシステム「One Design System」とそのStorybookが公開されました!
ぜひこちらもご覧ください!

https://www.figma.com/community/file/1444244378036640509/sansan-one-design-system-community

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デザインシステムの構築におけるチームの共創は別の記事に詳しく書いてあるのでこちらをご覧ください。

note.com

共同勉強会の実施

デザイナーとエンジニアによる共同勉強会を通じて、共通の知識基盤を築き、より深い議論を可能にしています。
共に学ぶことで、「あの本の中のあの概念!」といった会話が自然に生まれます。
このようなコンテキスト付きの共通語彙があることで、コミュニケーションコストがさらに削減されます。

この取り組みは、デザインシステムの構築やコンポーネント設計において、より深い議論を可能にしました。
共通言語は単なるコミュニケーションツールではなく、プロダクトの質を高める重要な要素となっていると感じています。

2. Oneチームで進む開発

Bill Oneの開発は、開発者やユーザーと逐次共有しながら改善を重ねるアジャイルな方法を採用しています。
開発チームに進捗を共有しながら実装観点のすり合わせをしながら画面を決めることはもちろん、社内ユーザーである経理に画面を見せたり、プロトタイプの体験をしてもらったりして、小さな改善を重ねています。

このアジャイル的な開発スタイルには、開発的な利点とデザイナー個人にとっての利点があると感じています。

開発における最も大きな利点は、プロジェクト全体のバランスをとった意思決定ができることです。
「その部分は無理にコストをかけて開発しなくても、運用でカバーできる」「この部分の体験は丁寧に説明しないとユーザーは使えなかったので、仕様として最低のラインを確保してほしい」といった会話が当たり前にされています。

この環境が、プロダクト開発のクオリティとスピードの両立を実現しています。

デザイナー個人にとっての利点は、1人で考えているよりも広い視点を持てることです。
現在、Bill One開発チームでは、デザイナーは1つの案件に対して1人でアサインされます(新卒の私でも同じです)。そのため、デザイナーと一緒に仕事をする時間よりも、エンジニアと一緒に仕事をする時間のほうが長いです。もちろん、デザイナーの先輩にも相談できますが、エンジニアのメンバーにも気軽に相談できる環境は、多角的な視点の獲得や成長にもつながるため、新卒デザイナーの私にとってもうれしいことです。

このような環境で働いているため、他職種の方とも気軽に相談・雑談できるようになります。雰囲気もよく、新卒でこのチームに入って良かったなと感じています。

3. 相互理解と領域横断的な思考

Bill One開発チームに配属されて一番驚いたのは、デザイナーとエンジニアの役割の境界線が、想像以上に曖昧だったことです。しかし、両者が互いの領域に踏み込んで考えることが良い影響を生んでいると気がつきました。

Bill Oneは大量のデータを扱い、業務の基盤となるようなプロダクトなので、リッチなアニメーションやイラストは、ユーザー体験を損なう可能性があります。
つまり、一般的なUIデザイナーよりも、システム性能やパフォーマンスを考慮したデザインが必要です。

このようなデザインを経験したことがなかったため、まだまだわからないことばかりですが、日々エンジニアと相談することで、使いやすくパフォーマンスの高い設計にするための観点を学んでいます。

エンジニアのメンバーも、コードの効率性の良さや品質の高さを保つことに加え、ユーザー体験も考えた提案をしてくれます。
時には、私が見落としていた体験上の考慮点を指摘してくれることもあります。この相互理解と協力が、技術的な制約とユーザー体験の最適なバランスを作っていると感じています。

まとめ

これらの取り組みにより、Bill One開発チームには働きやすくより良いモノづくりをするための環境が整っています。
これは、Bill Oneの成功の鍵となっているだけでなく、新卒デザイナーである私が短期間で成長できた要因でもあると感じています。

チームが大きくなっていく中でも、このオープンな雰囲気と一丸となって開発を進める環境を維持するために、私もその一員として新しいメンバーへ引き継いでいくための取り組みを行っています。

実装に近いところで楽しく仕事がしたいデザイナーの方、デザインも学びながら実装がしたいエンジニアの方、ぜひBill Oneの開発チームに参加してみませんか?
毎日が学びの連続で、切磋琢磨しながら成長できる環境が整っています。

jp.corp-sansan.com


次回、Bill One 開発 Unit ブログリレー2024 vol.4は「データベース書き込み性能劣化の原因を調査する」です。
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