Sansan Tech Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

プレゼンの苦手な僕が満足のいく発表をできるまで:Sansan Builders Box 2019

はじめに

こんにちは、DSOC でデータエンジニアをしている千葉祐大です。

いきなりですが、僕は発表が恐ろしいほど苦手です。
社会人になってからのプレゼン・発表体験を思い出してみても苦い経験ばかりです。

こんな僕ですが、先日、弊社のテックイベントである Sansan Builders Box 2019 に登壇し、自分史上一番満足度の高い発表ができたので、資料作成や練習のやり方、登壇直前の準備をまとめてみました。

万人に当てはまる上手いやり方ではないと思いますが、うまくハマれば有効なノウハウもあると思うので、ぜひご一読ください!

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意味ありげに手を回してる図。

ゴールと抑えるべきポイント

ポイントは2つあります。

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歴史をたどってディープラーニングを学ぶ 第二回 AlexNetとReLU

こんにちは、ディープラーニング老人こと糟谷です。
前回は2006年の技術を追実験しましたが、まだ13年の隔たりがあります。今日も隔たりを埋めていきたいと思います。

長らく冬の時代が続いていたニューラルネットワークであるが、2006年にジェフリー・ヒントンによってスタックドオートエンコーダなど多層にネットワークを積み重ねる手法が提唱され、さらに2012年には物体の認識率を競うILSVRCにおいてジェフリー・ヒントン率いるトロント大学のチームがディープラーニングによって従来の手法(エラー率26%)に比べてエラー率17%と実に10%もの劇的な進歩を遂げたことが機械学習の研究者らに衝撃を与えた。

引用:「ディープラーニング」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。(最終日付 2019年8月15日 (木) 21:34)


ということで、今回は2012年のAlexNetについて学んでいきたいと思います。
AlexNetについての論文はここから読むことができます。
https://papers.nips.cc/paper/4824-imagenet-classification-with-deep-convolutional-neural-networks.pdf

2006年のAutoEncoderは、層を重ねることで3層のニューラルネット以上の性能を出すことを示したものの、画像処理の応用においては当時流行っていた、SURF特徴量を用いた方法ほどの実用性はなく、私の周りではあまり話題になりませんでした。

一方の2012年のAlexNetは実用性を兼ね備え、一世を風靡しました。私も出張中に海外の研究者から、ニューラルネットが現状の最高の精度を出していると聞きジョークなのかと疑ったものでした。

AlexNetは様々な特徴があります。
 ・活性化関数ReLU
 ・Max Pooling
 ・GPUの活用
 ・Data Augmentation
 ・Dropout
どれも今も使われている技術ですが、一度に理解するのは大変なので、今回はReLUについて実験してみます。

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筋肉質なエンジニア組織を目指して:EOF2019登壇レポート

こんにちは、SansanでEightのCEM(Chief Engineering Manager)として開発組織のマネジメントをしている鈴木康寛です。

今回は、先日私鈴木がSpeakerとして参加したEOF2019について、自身の発表内容を中心に振り返ってみたいと思います。

EOF2019とは?

eof.connpass.com

かの有名な「エンジニア組織論への招待」の著者である広木大地さんがパーソナリティを務める EM.FM とEM meetupのメンバーが集まり、「エンジニアリング組織をもっとオープンに」をビジョンに、エンジニアリング・マネージャー(EM)のためのカンファレンスとして今年初めて開催されたものです。

Sansanの関わり

jp.corp-sansan.com

今回は、EMERALD SPONSORとして協賛させていただきました。

弊社は、昨年の6月にCTO, VPoE体制を開始し、それ以降VPoEの宍倉を中心として、社内全体でEMを組織するための取り組みを行って参りました。

その取り組みを共有させていただく機会として、「エンジニアリング・マネージャー(EM)のためのカンファレンス」と位置づけられた本カンファレンスが最適であり、また今回協賛いただいている多くの他社様と共に、より良いエンジニアリング組織について世の中に発信し、その発展に貢献することを目指していきたいと考えております。

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もし Sansan のプロダクト開発マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

はじめに

こんにちは! Sansan 事業部プロダクト開発部の神原です。スノーボードの季節がもうすぐで、うずうずしております。

プロダクト開発部は法人向け名刺管理サービス Sansan の開発・運用がミッションであり、 2019 年 10 月 20 日時点でエンジニアが 74 名、全体では 95 名のチームです。 Sansan はその売上規模からしても product/market fit はでき、 growth ステージにあるプロダクトであり、組織だと言えると思います。いかにして成長し、スケールするのかが最大の課題です。

私はそこで副部長の役割を担っています。「副部長」って何だか分かりづらいですが、要は組織のマネージャーです。本稿では、 growth ステージにある組織のプロダクト開発マネージャーが、マネジメントについて考えていることの一部をご紹介します。

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Sansan Builders Box 2019の裏側、公開します!

こんにちは。CTO室の相場です。今月後半にCTO室メンバーでランニングイベントに出ることになり、ランニングが苦手な私はとても焦っています。

普段は技術系カンファレンスのスポンサーシップや勉強会などオフラインのイベントを中心に担当しており、先日開催したものづくりカンファレンス「Sansan Builders Box 2019」も4ヶ月かけて、企画から運営までを行いました。本イベントは2回目の開催となり、0から企画する苦労はないものの、同じではつまらないので、どう工夫できるか考えて企画してきたので、今回はそんなイベントの裏側をご紹介したいと思います。

開催日

まず最初のポイントは、いつ開催するか、です。初回はエンジニアが参加しやすい休日に開催しました。しかし今回は、開催する曜日に関わらず参加する価値があるイベントにすることを目指し、平日開催に決めました。参加者が集まるか不安な毎日でしたが、多くの方にお越しいただき、本当にありがとうございました。そしてこちらの記事でも触れましたが、ちょうど「33」の日にもなるという偶然もありました。

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開発優先度をどう決めるか

こんにちは、SansanでCPOとしてプロダクトの責任者をやっている大津です。
実は私、今年の3月からSansan事業部の開発部長も兼務しており、大きな組織変更や仕組み作りを主導しました。その中でBacklogの1本化という取り組みもしたのですが、こちらについては開発部の尾部がすでに記事にしていますので興味がある方は是非。
buildersbox.corp-sansan.com

このときBacklogの優先度付けに向き合ったのですが、いくつかうまくいくためのポイントを学習できたので、今日はこのことについてお話したいと思います。つまり、何を開発すべきか優先度付けする際のコツをお話します。

優先度付けを行う際のポイントは以下の4つです。

  • 予めリソース予算を把握しておく
  • 必ず工数概算を出した状態で優先度をつける
  • 起案者が優先度を決める展開を極力避ける
  • 優先度はロジックではなく好みで決める

一つひとつご説明します。

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【Geek Seek Toolsで買われた、気になるモノ達】第9回「Apple AirPods Pro (無線イヤホン)」

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はじめに

こんにちは。DSOC Data Direction Group でデータエンジニアをしている千葉祐大です。

この記事は弊社の社内制度である Geek Seek Tools *1で購入されたガジェットの中から、僕がイケてると感じたものを気の赴くままに紹介していく連載となっています。

今回は2019年10月30日に発売した AirPods Pro を、早速自分で Geek Seek Tools を利用して購入したので、使用感等をレビューしたいと思います。

一般的な製品レビューはすでに各メディアやブログで行われているので、ここではエンジニアが業務中に利用することを想定していろいろお伝えできたらなと思います!

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前モデルケースとの比較。横置きすると、体感のサイズ感は前モデルに近い。

*1:生産性向上に資するガジェット・デバイスその他が購入しやすくなる制度。Geek Seek Tools の詳しい説明については第1回をご覧ください。

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