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エンジニアのチャレンジをどうマネジメントするか?【Sansan×エムスリー VPoE対談イベントレポート】


こんにちは。Sansan Builders Blog 編集部です。

今回は、2月28日に開催した【エムスリー山崎氏とSansan西場が語る「エンジニアのチャレンジをどうマネジメントするか」】のイベントレポートをお届けしたいと思います。

本稿では、皆さんから寄せられた質問への回答を、かいつまんでお伝えします。

アーカイブ動画も公開していますので、実際の様子やアフタートークの模様は映像でもお楽しみください。



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登壇者

エムスリー株式会社 執行役員/VPoE/PdM​
山崎 聡氏(@yamamuteking

※エムスリーエンジニアリンググループ紹介資料はこちら


Sansan株式会社 VPoE/技術本部 研究開発部 部長
西場 正浩(@m_nishiba

※Sansanのエンジニア情報サイトはこちら





エンジニアのチャレンジマネジメントとは?

現在約300名のエンジニア・研究員が在籍するSansanで 2022年2月にVPoEに就任した西場と、少数精鋭の文化で現在約100名弱のエンジニア組織をVPoEとして率いるエムスリー執行役員VPoE/PdMの山崎氏が、エンジニアが活躍できる組織について語りました。

エンジニアのチャレンジとは?

山崎氏:
新規事業開発や負債の返却、インフラのクラウド移行やチューニングなど、エンジニアのチャレンジはたくさんある。
しかし、チャレンジの有無や設定よりも、誰にどういうチャレンジを与えるかが最も重要で、専門性を要する。ポイントとしては、一人で行うのではなく、マネジメントチームを組んで複数人の目で見ること。

西場:
CTOタイプ(テックリード系)とVPoEタイプ(EM系)のチャレンジは違い、設定と伝え方も変える必要がある。
Sansanにはプロダクトが多数ありフェーズも異なる。そのため、それぞれチャレンジや組織マネジメントの手法が異なる。歴史あるプロダクトはテックリード系やプロジェクトマネジメント系のチャレンジ、新規プロダクトはプロダクト思考が求められる。

チャレンジをどうマネジメントするか?

山崎氏:
過去、社内にチャレンジを適切に用意できず社外にチャレンジを求める人が出てしまった経験がある。このため、先回りしてチャレンジの選択肢を複数用意するようにした。現在はシステム化を行い、全エンジニアの現チャレンジ、今後のチャレンジ候補を管理している。

西場:
1on1を行い、ディスカッションを通して目線合わせすることを重視している。会社やマネジャーとしての期待を伝えつつ、メンバー本人のやりたいことやチャレンジを話し合う。一律に仕組みを作るのではなく、普段の業務の中でいかにチャレンジを意識してもらうかという点に留意している。


視聴者からのQ&A

Q:エンジニアのパフォーマンス、ROIを高めるには?

山崎氏:
まず、もしパフォーマンスが出ていないと感じるのであれば、その原因を探り、対処する。その原因によっては、ポジション変更なども検討する。
最も重要なのは、エンジニアのアウトプットを収益につなげること。短期・中期・長期の時間軸ごとに、どのような動きをするかの認識をあわせる。

西場:
本人とマネジャーの間で、パフォーマンスを発揮するために必要なお互いへの期待の認識を揃えることが大切。
また、SansanのValuesには“体験を想像する”がある。プロダクトのUXも想像しながら、エンジニアが世の中に価値あるものを届けるという考えを、各ポジションがそれぞれに意識している。

Q:どんなエンジニアが優秀だと思うか?

西場:
自分の強みを理解し、それを生かして組織に貢献している人。技術力やマネージメント力、連携力などもありえる。

山崎氏:
エンジニアとして能力面での優秀さではなく、「どんな人が評価されるか」という質問だと捉えると、自分も楽しみながら、会社の成長に貢献できる人。

Q:サービスに携わるエンジニアの場合、通常業務の開発ではチャレンジする機会自体が少なくなりそうだが?

山崎氏:
工夫次第でいくらでもチャレンジは生み出せる。例えば、サービスの失注理由からそれを補うための仕組みづくりをすることも大きなチャレンジである。サポートに関連する機能を開発するなどもある。
ただしそれにはエンジニアに裁量が与えられていることが前提となるので、それを獲得することがVPoEとしての大きな役割だと考えている。エンジニアが事業にコミットすると宣言し、裁量を得る。

西場:
何かしら技術的、あるいはプロダクトとしてのチャレンジはあるはず。機会が少ないと感じるのは、考え方の問題かもしれない。
VPoEとしてチャレンジづくりを実現するためにしていることは、現場に裁量を与え、加速させること。情報をオープンにし、自分たちで意思決定できる状況を増やすことが大切。

Q:採用市場の給与帯の急激な変化と、自社の給与ラインなどのギャップに対してどう調整しているか?

山崎氏:
市場にあわせる、一歩先をいく以外に方法がない。自社のレンジを貫いても人材流出が起きるだけなので、市場を無視することはもはやできない。
そのためには、エンジニアの事業貢献の大きさを積み上げ、適正な状態をつくる必要がある。

西場:
社員の給与を上げることもVPoEとしてのミッション。グローバルテックカンパニーを目指すうえでは、待遇もグローバル水準にあげていかなければならない。その状態をつくりだすためには、生産性の向上も必要不可欠となる。

Q:10%ルール、20%ルールといった習慣・運用についてどう考えるか?

山崎氏:
適切なパーセンテージの設定をどうするか、その中で何を行うべきかという2つの難しさがある。5~10%の範囲であれば、ガス抜きの意味でも良いのでは。ただし20%を超える場合はそれをマネジメントする必要があるし、内容と期間を限定して向き合うべき。

西場:
パーセンテージなどは気にせず、自分がやるべきと思ったことを自由に取り組める環境を作りたい。その環境をつくるためにどのような支援が必要かを考える必要がある。




イベント本編はここまでで時間がいっぱいとなりましたが、他にも「モチベーションが低下中のエンジニアへの接し方」「次世代のマネージャーの選定」「1on1のやり方」などなど多数の興味深いご質問をいただき、そのままアフタートークへ突入して盛り上がりました。

その様子はぜひアーカイブ動画でご覧ください。
皆さんのTwitterでのコメントはこちらのTogetterにまとめています。


また、4/5(火)には最新の募集ポジション情報をご紹介するイベントも予定しています。こちらもぜひご参加ください。
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