Sansan Tech Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

技術力を底上げする、Sansanの社内勉強会補助制度

Sansan事業部プロダクト開発部の基盤チームに所属する佐藤です。Sansanでは社員が自発的に開催する社内勉強会で会社からの支援を受けることができ、月に50種類以上の勉強会が開催されています*1。各勉強会は単発のものもありますが、週に1回、1~2ヶ月継続して開催されているものが多く、中には1年半以上続いている勉強会もあります。

今回は、社内勉強会を支える制度「Geek Seek Workshop」について紹介しつつ、社内で行われている勉強会から分野や目的の異なるものをピックアップして紹介し、Sansan社内の勉強会の雰囲気や参加によるメリットを参加者の立場から多面的に伝えたいと思います。人事制度に携わる人間ではありませんが、制度を用いた社内の技術力向上のアイデアの種になれれば嬉しいです。

  • Geek Seek Workshop
    • 1人あたり1000円の補助が出る
    • 申請のハードルが低いから開催されやすい
    • 申請がオープンだから行きたい勉強会を見つけやすい
  • Geek Seek Workshopで行われた勉強会の実例を紹介
    • エンジニア/プロダクトマネージャーが中心のもの
      • アーキテクチャを考える上での事前調査:Vuejs & React.js勉強会
      • エンジニアリング以外の視点を持つ:『「ついやってしまう」体験のつくりかた』勉強会
      • 趣味的分野=コミニケーションの機会:Haskell勉強会
    • データアナリストが中心のもの
      • 業務に必要な知識を身につけ、活用する:NPS®勉強会
    • DSOC R&D Groupの研究員が中心のもの
      • 基礎力をつける:『自然言語処理のための深層学習』勉強会
    • デザイナーが中心のもの
      • UXの海外トレンドを英語と共に学ぶ:グローバルUX勉強会
  • 勉強会の雰囲気を写真を交えて紹介
    • リッチなランチを食べられる!
    • 資料発表の様子
    • リモート参加も可能
  • 個人的に感じた社内勉強会の利点
    • 実際の業務改善のための議論を行うことができること
    • 事業部内外のエンジニアと定期的にコミニケーションができること
  • まとめ

Geek Seek Workshop

1人あたり1000円の補助が出る

Sansanでは、Geek Seekと呼ばれる専門的知識・技術を必要とするメンバーを支援する一連の社内制度*2があり、その1つがGeek Seek Workshopです。社内勉強会を開催する際の懇親会費用を支給する制度で、1人あたり1000円が支給されます。勉強会はお昼の時間帯(12:00~13:00)に実施されていることが多いので、主にお弁当代に充てられています。

申請のハードルが低いから開催されやすい

申請にあたってのハードルが低いのが特徴です。勉強会の内容は学びが有るのであれば業務に直接関連する技術でなくても良く、申請すれば基本的には通ります。そのおかげなのか、結果として業務に関連する内容のものも数多く実施されています。

申請がオープンだから行きたい勉強会を見つけやすい

Geek Seek Workshopの申請は社内コミュニケーションツール(Workplace)の申請グループに投稿します。このグループは社員なら誰でも見ることができるため、現在開催中のものの中から自分が参加したい勉強会を探す事ができます。その場で参加表明をし、即参加することが可能です。*3

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実際にコメントを残し、参加に至った様子。

*1:2019年12月に社内制度(GeekSeek Workshop)を用いて開かれた勉強会を数えてみた所、54種類開催されていました

*2:他にもGeek Seek Book, Geek Seek Tools 等があります。詳しくは、 入社して2ヶ月の間に利用した社内制度 - Sansan Builders Box や 、 書籍購入支援制度'Geek Seek Book'を活用して今年購入した本 - Sansan Builders Box【Geek Seek Toolsで買われた、気になるモノ達】第1回「ErgoDox EZ (左右分離キーボード)」 - Sansan Builders Box などをご参照ください

*3:Geek Seek Books, Geek Seek Toolsの申請も同様に全て公開されているため、他の人が購入した文献やツールを参考にすることも可能です。

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DSOC R&Dにて4名の長期インターン生を受け入れました

こんにちは、DSOC R&Dグループ研究員の奥田です。学会原稿に追われて年末も会社に来て仕事をしていました。Sansanには休日出勤すると別日に休みを振替できる制度があるので、1月後半は少しのんびりしようと思います。

さて、昨年2019年の11月から12月にかけて、私が所属している部署であるDSOCにて4名の長期インターン生を受け入れましたので、その紹介をしたいと思います。

DSOC R&Dの長期インターンについて

DSOCでは2種類のインターンがあり、夏に短期集中で開催するサマーインターンシップと、不定期に受け入れている長期インターンに分けられます。サマーインターンシップが2週間の集中したプログラムなのに対し、長期インターンシップは学生の学業の都合に合わせて週2、3日程度で2ヶ月ほど実施する形となっています。長期インターンシップはその期間の中でR&Dの社員1名がメンターとなり、実際の業務内容に近いタスクに取り組んでもらいます。テーマは学生によって異なっており、それぞれ大学での研究内容や技術力等を考慮して割り当てています。

今回のインターンのテーマとしては、自然言語処理が3名、画像処理が1名となりました。この記事では、長期インターンにて取り組んでもらった内容とインターンの様子をお届けします。

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Serverlessで始める新規サービスのおはなし

こんにちは。Sansan事業部プロダクト開発部でエンジニアをしている 黒澤です。

半年ほど前にSBBに寄稿させていただいたときは、新規事業の立ち上げをしていると書かせていただきましたが、 11月のサービス提供開始と共に、古巣であったSansanプロダクト開発部へと戻ってまいりました。
今回は、この新規事業として作っていた機能で Serverless な機能を作ってみたお話をさせていただこうかと思います。
buildersbox.corp-sansan.com

今となってはかなりServerlessでの事例も増えてきており、それほど目新しさはないのですが、Webエンジニアが、初めてServerlessを採用する際に考えた検討の過程をお伝えできれば幸いです。

はじめに

今回開発した新サービスですが、 「アンケート for セミナー」というサービスです。
これは、アンケートサービス、 CreativeSurvey と連携し、展示会やプライベートセミナーに来場頂いたお客様を対象としてWebアンケートを配信。 その回答結果を Sansanの名刺情報と共に管理することができ、オフラインマーケティングの効率的なデジタル化を目指しているものです。
creativesurvey.com


アンケートの作成、回収は CreativeSurvey を利用していますが、CreativeSurveyにて取得した回答データを 名刺データと共に参照させるためには、SansanへWebhookでデータを送信しています。
今回お話するのはこの Webhookの受信部分となります。

端的に言えば、 Webhookを受け取ってそれをDBに保存する機能です。

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1/10 TECH PLAY イベント参加レポ

こんにちは。SansanでEightのEMをしている鈴木康寛です。 昨年まではCEMとして活動していましたがEightの体制が変わり、よりチームに近い領域で活動していくことになりました。今年もよろしくお願いいたします。 ということで、新年一発目の記事です。

techplay.jp

1/10にTECH PLAYさんで開催された、エンジニア組織デザインに関するイベントに参加してきました。そのレポートとなります。 弊社からは、Sansanプロダクト開発部のエンジニア組織と日々向き合っている谷内が登壇したのでその応援も兼ねて行ってまいりました。

イベントのコンセプトとしては、異なる組織規模で直面するエンジニア組織の課題にフォーカスし、10名・50名・100名規模の組織フェーズにいる3社がそれぞれに直面しているハードシングスについて発表し、参加者と共に咀嚼するというものです。

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【Geek Seek Toolsで買われた、気になるモノ達】番外編「自費で購入した生産性向上グッズ」

はじめに

こんにちは。DSOC Data Direction Group でデータエンジニアをしている千葉祐大です。

冬も本番になり、空気も乾燥してきましたね。
僕も最近肌の乾燥が気になりつつあり、今までは化粧水を変えたり加湿器を導入したりと外部からのアプローチで対策していたのですが、そもそも体内の水分が不足していると肌も乾燥するという至極当たり前な情報を最近知りました。

ということで、年始からこまめな水分補給にハマっています。

もともとライフログ好きなので、早速 Apple Watch に WaterMinder というアプリを入れて、ウォーターボトルの水を飲み干すたびに記録しています。

アプリを入れておくと定期的に水を飲むよう通知が来るのと、Apple Watch からの記録操作がとてもしやすいので、かなりモチベーションは高まります。

体重のわずか数%の水分を失っただけでも頭痛や脱力感といった不調の原因になるらしいので、寒くて水分補給を怠りがちな冬にこそ、こまめな水分補給を心がけてください!

さて、この記事は弊社の社内制度である Geek Seek Tools *1で購入されたガジェットの中から、僕がイケてると感じたものを気の赴くままに紹介していく連載となっています。

今回は趣向を変えて Geek Seek Tools 制度で購入したい (けど、すでに上限に達してしまっているので自費で購入した) 生産性向上グッズを紹介する記事です。

日々、デスクワークの多い人には参考になると思うので、ぜひお読みください!

*1:生産性向上に資するガジェット・デバイスその他が購入しやすくなる制度。Geek Seek Tools の詳しい説明については第1回をご覧ください。

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【ML Tech RPT. 】第14回 機械学習のモデルの評価方法 (Evaluation Metrics) を学ぶ (5)

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DSOC研究員の吉村です. 年末年始の連休で本をたくさん読むぞと意気込んだにも関わらず, 2.5冊しか読めなかった悔しさに苛まれております.

さて, 今回も前回に引き続き評価指標についてまとめていきます. 特に, ランキング学習の出力結果を評価する際に用いられる指標について見ていきましょう. マルチラベル分類の文脈における, ランキング学習の出力結果の評価指標の一部については, 前回の記事で紹介しておりますので, そちらも読んでいただけると嬉しいです.

ランキング学習の精度評価

ランキング学習とは, 対象物の順序を予測するように学習する問題です. マルチラベル分類の予測時に各ラベルの信頼度を計算するようなモデルを用いる場合には, その信頼度の大小によって順位付けができるため, マルチラベル分類とも関係の深い問題設定です. そのため, ランキング学習の評価指標がマルチラベル分類の予測結果の評価に使われることも度々あります.

今回は, ランキング学習の評価指標として下記の 7 個を紹介します.

  • Discounted Cumulative Gain (DCG) [*1, *2]
  • normalized Discounted Cumulative Gain (nDCG)
  • Mean Reciprocal Rank (MRR)
  • Kendall rank correlation coefficient, Kendall's  \tau
  • Spearman's rank correlation coefficient, Spearman's  \rho
  • Yandex's pFound [*3, *4]
  • Expected Reciprocal Rank (ERR) [*5]

ただし, 今回はランキング学習の評価指標という意味の中に, なんらかのモデルの出力として得られるランキング結果の性能を評価するというかなり広義の意味を含めています. そのため, ここで紹介する各種指標は何が与えられているか (e.g. 真のラベル, 真のランキングなど) によって, 使えるものが異なることに注意してください. また, ランキングを扱うという点で Information Retrieval (IR) の色が強いため, 今回は並べ換える対象のことをドキュメントと呼ぶことにします. この部分は適宜, 並べ換えるアイテムとして読み替えてもらえるといいかと思います.

*1:K. Järvelin, and J. Kekäläinen, "Cumulated gain-based evaluation of IR techniques," in TOIS, 2002.

*2:C. Burges, T. Shaked, E. Renshaw, A. Lazier, M. Deeds, N. Hamilton, and G. Hullender, "Learning to rank using gradient descent," in ICML, 2005.

*3:A. Gulin, P. Karpovich, D. Raskovalov, and I. Segalovich, "Yandex at romip’2009: Optimization of ranking algorithms by machine learning methods," in ROMIP, 2009.

*4:I. Segalovich, "Machine learning in search quality at yandex," in SIGIR, 2010.

*5:O. Chapelle, D. Metzler, Y. Zhang, and P. Grinspan, "Expected Reciprocal Rank for Graded Relevance", in CIKM, 2009

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Podcast #7 Engineering Management & Coaching

人事部 高橋 です。

今回の Podcast ではSansan事業部プロダクト開発部 組織デザイングループの谷内をゲストに迎えました。

当社のエンジニアリングマネジメントへの取り組みとして、ピープルマネジメントやコーチング、1on1の話をしてもらいました。

soundcloud.com

どんな取り組みをしているかがわかる、ものすごく良い内容になったんじゃないかなと思います🙂

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