Sansan Tech Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

Azureを使ったテスト環境の構築

技術本部 Quality Assurance でQA戦略を担当している三好です。
マイクロソフトさまのご協力をいただいて、Azure Dev Test LabにBastionを組み合わせ、Dev Test LabによるVMの管理の容易さとBastionによるセキュリティの向上を備えたQAの手動・自動テスト環境を構築しました。
Bill One / Data Hub / Contract OneでのQA評価に利用を始めています。
QAテスト環境の構築方法
公式ドキュメントにも関連する話はいくつかあるのですが、内容が点在していたり設定を間違えると取り返しがつかなかったりするので、ある程度手作業を入れて作成しています。

手順1. 仮想ネットワークの構築
こちらの手順の(1〜10)を参考に、仮想ネットワークとサブネットを作成する。

手順2. Bastionの構築
手順1で作成した仮想ネットワークに対して、こちらの手順を参考にBastionを構成します。

手順3. Azure NAT Gatewayの構築
こちらの手順を参考に、Azure NAT Gatewayを作成します。サブネット指定では、DevTestLabで仮想マシンを作成する予定のサブネットを指定します。

手順4. DevTestLabの作成
こちらの手順を参考にDevTestLabを作成します。
構築後、Bastionで接続するために、ブラウザ接続を手動で有効にします。

手順5. VMの作成
Bastionでブラウザ接続をするので、単体のDevTestLabと異なり、作成時にIPアドレスを「プライベート」にする必要があります。

以上により、Azure DevTestLab / Bastion / NAT Gatewayの組み合わせで、セキュアなネットワークでQAの環境を構築できるようになりました。

大まかなランニングコスト

Bastion自体で月3万前後かかり、VMやStorageで2万〜7万円の見込みで運用をしています。

現場へのAzureの展開

パートナーの方には簡単な利用手順書を作り、それを元に作成・削除・起動が簡単に実施できています。また、今回の利用者がAzure全般について知識を得るため、「Microsoft Azure Virtual Training Day: 基礎」の受講をお願いしています。

最後に
SansanのQAでは従来からのテストエンジニアが中心の全網羅型の品質保証から、AI技術を使ったテストエンジニアリングとデータ分析を使ったテストの効率化を始めています。このあたりの取り組みについても今後紹介する予定です。

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