Sansan Builders Blog

Sansanのものづくりを支えるメンバーの技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

2020年卒の DSOC 研究開発部 の新卒研修を実施しました!

DSOC 研究員の吉村です。在宅勤務が続いているので、今更ながらいくつか家具を追加しました。その結果、家の中がかなりスッキリして、生活しやすくなりました。

さて、本題ですが、2020 年卒で DSOC 研究開発部配属になった新卒社員に対して部内で研修を設計し、実施しましたのでこの話について書いておこうと思います。

はじめに

DSOC 研究開発部 の新卒研修の設計については、組織デザインに関する施策を考えるためのタスクフォースチーム*1で議論をして進めました。

当初は「そもそも新卒研修が本当に必要かどうか?*2」というレベルから考え始めました。しかし、本当に新卒研修をやるべきか否かでいくと、内容如何に依るという結論になったので、まずはやってみようということで、実施する方向で話を進めました*3。新卒研修を実施する方向で固まった次には、新卒研修を行う目的について議論しました。

DSOC 研究開発部で新卒研修を実施する目的

議論の中で最終的に決まった新卒研修を実施する目的は下記の二つです。

  1. 新卒メンバーが仕事や会社に適応できて、自走できる状態になること。
  2. 新卒メンバーに DSOC 研究開発部が関わっている物事についての最低限の素養を身に付けてもらうこと。

1. について、弊社では個々人が自らが持っている仕事に対して、強い意志と意図を持って進めていく必要があります*4。とはいえ、入社したばかりの新卒社員はどこに気をつけて仕事を進めていけば良いのかなどは、未知なところが多いと思います。実際に経験して学べばいいという考え方もありますが、出し惜しみする必要は全くないと思っているので、最初に一通り伝えられることは伝えることにしました。その上で忘れたり、新たな問題が出てきたら再度伝えれば良いという考えのもとです。

2. については、我々の組織構成やメンバーに関連したものです。我々 DSOC 研究開発部 は、大きく 4 つの Group からなります。一つ目が Data Analysis Group、二つ目が Automation Group、三つ目が SocSci Group、そして、四つ目が Arc Group です。この四つのグループは少しずつバックグラウンドや毛色が異なるため、自分が配属されたグループ以外のメンバーに対しての理解を促す意味で、こちらの目的が挙がりました。Group 間の相互理解が深まることで、研究開発においてのシナジーが生まれることを期待しています。

研修内容

この DSOC 研究開発部で実施した研修は、全社で実施されている新卒研修とは別で実施しています。弊社では例年、新卒社員として入社後2週間は全社で実施される新卒研修を受けます。その後、DSOC 研究開発部に配属された新卒社員に対して、下記の4つの研修を業務の合間に実施しました。

  1. Data Analysis Group に関連する話題
  2. Automation Group に関連する話題
  3. SocSci Group に関連する話題
  4. 開発研修

それぞれを簡単に説明しておくと、1. は機械学習プロジェクトを進める上で気をつけることなどについて、2. は弊社の名刺のデータ化フローの詳細について、3. はSocSci Group*5各メンバーのバックグラウンドの学問分野についての座学です。また、4. については、プロトタイプの作成など実際に自分のアイデアを形にする部分の最低限の知識を伝えるためのハンズオン形式で作成しました*6。これらは、外部委託ではなく弊部内で完結する形を取っています。理由としては、より弊社での実際の事例などを元にして研修を行いたかったためです。

今回作成した資料のうち 1, 3, 4 については公開することにしたので、下記に資料をおきました。

Data Analysis Group に関連する話題

Data Analysis Group の奥田裕樹が講師となり実施しました。こちらでは、機械学習が具体的にどのようなもので、どんな技術かという話ではなく、実際に機械学習のプロジェクトを進める上では様々な人間の視点があるので、そういったところも考慮しつつ仕事を進めていく必要があるという内容でした。

speakerdeck.com

SocSci Group に関連する話題

SocSci Group のメンバー全員が各専門領域について、交代で講師となり実施しました。こちらでは、弊社の SocSci Group の各メンバーの専門領域 (経済学、社会学、経営学、複雑ネットワーク) に基づいた考え方を伝える内容でした。おそらく、計算機科学などがバックグラウンドの新卒のメンバーにとっては、新鮮な内容だったのではないかと思います。

speakerdeck.com

開発研修

Data Analysis Group の高橋寛治が講師となり実施しました。こちらでは、実際の事例も出しつつ求められるエンジニアリングのレベルの目安などについても触れています。全体的には、DSOC 研究開発部 として求められるであろうエンジニアリング技術の基本的なところを触れるような内容になっています。研修資料とその時のコードは下記を参照ください。

研修資料&コード

研修終了後

上記の研修終了後には、すぐにこの研修を受講した新卒社員らにアンケートを実施しました。
実施して満足していたのでは、なんのために実施したのかがわからないためです。アンケート項目では、改善点や今後に期待する点などが含まれていました。

下記に示すのは実際のアンケートの質問と回答の例です。

Data Analysis Group に関連する話題について
Q. 聞けて良かった話や、役に立った部分を教えてください。

ビジネスで取り組むデータ分析とアカデミアで取り組むデータ分析のギャップ。ビジネスでは特に顧客やマネージャーの視点などがあること。心構えなどが知れた。

Q. この研修が今後、業務にどのように役に立ちそうかを教えてください。

「エンジニアが感じる精度とユーザが感じる精度には温度差がある」など、これまで意識してこなかった、本質的な話題について聞けた。これは長い時間をかけて向き合っていくべき問題であるため、はじめに意識させられたことでプロジェクトから学ぶことが増えた。

SocSci Group に関連する話題
Q. 聞けて良かった話や、役に立った部分を教えてください。

個々人が話すスタイルだったため一番具体性のある話がされていたと感じました.門外漢でも分かりやすい社会現象などに例えられるのはSocSciの強みと思いました.

Q. 今回聴けなかったが、この研修のテーマ的に聴けると良かった内容や、今後に期待することを教えてください。

分野が多様で、毎回前提の話から入って最後話しきれていない感があったので、二回に分けても良いのかなと思いました!

開発研修
Q. 聞けて良かった話や、役に立った部分を教えてください。

R&Dが開発に携わるにあたりどのような技術をキャッチアップすべきなのか、非常に参考になりました。特にプロトタイプの作成についてなど。

終わりに

今回研修を実施して、反省点や改良点なども見えてきたので、この辺りはまた来年の研修実施に活かすために今のうちから振り返り会を実施して、来年どうするかという議論に着手しています。我々は新たに弊社に入社してくださる皆さんに実力を十分に発揮して活躍していただきたいと思って色々と考えて日々働いておりますので、もしご興味のある方はどしどしご応募ください。

jp.corp-sansan.com
sansan-dsoc.com

*1:弊社研究員は様々なバックグラウンドを持っているので、シナジーを生むためにどういう組織にしていくかを考え施策を打つチーム。

*2:DSOC 研究開発部に配属になる新卒は19卒まで最大でも2人だったので、これまでは部署での新卒研修というものは行っておらず、メンターが実際の業務をする際に十分にフォローするという運用でした。ちなみに、全社での新卒研修は毎年実施されています。

*3:このあたりの意思決定の裏には、弊社の Values である 「変化を恐れず、挑戦していく」などがあります。

*4:弊社 Values には「意思と意図をもって判断する」とあります。

*5:主に社会科学を専門とするメンバーで構成されたグループ。

*6:実際には、新型コロナの影響で弊社社員は在宅勤務が原則となっていたため、座学の形になりました。

© Sansan, Inc.