はじめまして、技術本部 Strategic Products Engineering Unit(以下、SPEU)の中垣です。
SPEUでは、Sansanがこれまで培ってきた技術を活用しながら、新規プロダクトの開発を通して、働き方をアップデートできるさまざまな可能性を日々模索しています。
新規プロダクトの開発では、事業を立ち上げるために開発のスピードを重視することが多く、インシデントが発生しやすい傾向があります。
今回は、インシデントを振り返ることで再発の防止や学びの機会を創出できる、ポストモーテムについて話します!
なお、本記事は【Strategic Products Engineering Unitブログリレー】という連載記事のひとつです。
buildersbox.corp-sansan.com
目次
ポストモーテムとは
The cost of failure is education.(失敗の代償は教育である。)
Devin Carraway
失敗から学びを得て次に生かすことは大切ですよね???(圧)
ポストモーテムとは、インシデントを事後分析し、原因や生じた影響、解決するためにやったこと、そこから得た学びなどをまとめた文書のことです。
簡単に言うと、「インシデントを振り返ってチームの知識にしようや!」ってことです。
詳しくはGoogleのSREブックに書かれているのでぜひご一読ください。
ポストモーテムの書き方
ポストモーテムは以下のように記述します。
第三者にもわかりやすいように要約やタイムラインも書きます。
ポイントは、インシデントから得た学びについての記述があるというところです。
私たちのチームでは、以下のような独自のテンプレートを作っています。
ポストモーテムの運用
ポストモーテムを作成した後は、それをチームやステークホルダーに共有します。
大切なのは学びを第一に考えることです!
インシデントからは数多くのことが学べます。そして誰かがその学びを享受したいと思っています。
しかし、インシデント振り返りはどうしても暗い雰囲気になりがちです。
私たちのチームでもはじめ共有会が盛り上がらないことがあったので、インタビュー形式でワイワイ共有会を行うように工夫したところ、雰囲気も明るくなり、当事者ではないメンバーたちも自分ごと化して学びを得やすいようになりました (・∀・)イイネ!!
気をつけたいのが、決してインシデントを起こした人やチームを非難しないことです。
個人やチームに罪はありません。反省はポストモーテムとは切り離し、個人やチームの範囲で止めるのがよいと思います。
まとめ
インシデントを単なる事故や障害ではなく、学びを得るための機会と捉えることで、インシデントの振り返りから得られるものは大きく変わると思います。
ポストモーテムは振り返りの手段として非常に有効なので、ぜひ活用してみてください!