Sansan Tech Blog

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Vol. 15 「次回も開催したい!」SansanとサイボウズがOSTで深めた学びと繋がりの価値

この記事は、Bill One 開発 Unit ブログリレー2024 の第15弾になります!

はじめに

技術本部 Bill One Engineering Unitの川元です!

名前の読みは川元(かわもと)ですが、元の字から「げん」と呼ばれており、本名で呼ばれることはごく稀です!

もともとエンジニアとしてSansan株式会社に入社した私は現在、エンジニアリングマネジャーとして事業や組織に関わる傍ら、直近ではBill Oneエンジニアの採用広報としての取り組みにも尽力しています。

今回のブログでは、Sansanとサイボウズ株式会社が共同で開催した Sansan VS サイボウズ - 品質向上Tips冬祭り の一環として、外部イベント前に 2 社のエンジニアだけでクローズドに開催した OST(オープンスペーステクノロジー)*1について、その背景や成果、そして次回に向けた展望をお届けします。

なぜOSTを採用したのか?

前回の共同イベントのふりかえりが契機

Sansanとサイボウズはこれまでにも両社へのイベント参加や共同イベントを開催してきました。前回の共同イベントのふりかえりの際に「もっと両社のエンジニア同士が深く交流できる場がほしい」というフィードバックを受けたことが契機になりました。 これまでのイベントでも外部参加者を交えた懇親会では個別に交流していましたが、懇親会では外部参加者との交流にも重きを置いているため、サイボウズのエンジニアと広く深く議論する場が持てていませんでした。 フィードバックを受けて、Sansanとサイボウズが「非連続な課題について、エンジニアが率直に語り合い、学びを共有する場」として普段から自組織にて開催しているOSTであれば、今回の交流においても良いシナジーを生み出せると思い、初めて合同でOSTを開催することとなりました。

イベントの進め方

事前準備

事前にSansanとサイボウズそれぞれのエンジニアがテーマ案を出し合い、以下の 4 つのテーマに絞りました。

  1. 人材育成どういうふうにやってますか?
  2. 長期を見据えた開発で気をつけているところ
  3. 技術的な意思決定の成功と失敗と反省
  4. 採用苦労話

当日の様子

OST形式で行われた議論では、テーマごとに自由な意見交換が行われました。それぞれのテーマで得られた洞察は、Sansanとサイボウズ双方にとって貴重な学びとなりました。

深めた学び

自組織の弱み

OSTで深めた学びの一つとして、「採用苦労話」のテーマを通じて、Bill One 組織としての社外への魅力発進力の弱さを痛感しました。 Sansanではデジタル名刺管理サービスとしての市場認知度は比較的高いものがあるのですが、インボイス管理サービスのBill Oneは歴史も浅く、まだまだ市場認知度が低いです。 自分たちなりに外部登壇やブログ投稿頻度は増やしてきてはいたのですが、サイボウズの技術カンファレンス参加やイベント開催、ブログ投稿頻度と比較すると圧倒的に量が足りてないことを痛感させられました。 本ブログ記事もこの学びを活かすべく執筆しています。

自組織の強み

一方で「人材育成どういうふうにやってますか?」のテーマを通じて、Bill One エンジニア組織としての人材育成の強みも発見することができました。 人材育成についてはマネジャーを中心に常にどうすればエンジニアが成長できるのかを文化から考え、これまで改善サイクルを回し続けてきています。 個人的には特に「相互フィードバック」と「全員リーダーシップ」を根付かせていることがBill Oneエンジニアの人材育成における強みだと考えています。 人材育成は評価も含め、絶対的な正解が無い課題ですが、OSTを通じて自他共に認める強みと認識できたため、今後もより良きエンジニア組織になれるようにしっかりと向き合っていきます。

繋がりの価値

個人的にはサイボウズのエンジニアと交流するのは今回のイベントで 3 回目となりました。 毎回「開発生産性」や「品質向上」などトレンドキーワードに応じた学びだけでなく、大規模ベンチャーとしての組織的課題も似通っており、学びが多いです。 これまではイベントを通じた交流のみでしたが、今回は外部イベント前のOSTだけでなく、外部イベント後の懇親会も多いに盛り上がり、更に距離を縮めることが出来ました。 両社はプロダクトとしては競合関係になることもありますが、エンジニア同士としては技術及び組織課題について学びと繋がりを深め、より良いエンジニア組織を築いていくことに大きな価値があると考えています。 互いにより良いエンジニア組織を築いていくことはプロスポーツチームでいうところの所属リーグのレベル自体を底上げすることになり、引いてはプロダクトの価値を高め、顧客により早く多くの価値を届けることになると信じているからです。

次回に向けた展望

OSTの輪を広げる

参加者からは「次回も開催したい」という声が多く寄せられ、OST単独イベントとしての開催も検討しています。 前述の学びや繋がりの価値をより多くのエンジニア組織が体感できるイベントにしていければと思います。 まずはやってみるマインドから雑に開催して、一定の成果は得られたものの、ふりかえりから改善点も多数上がってきました。 テーマの選定や議論の進め方、OST開催後の学びの活用方法や外部発信方法など、さらに改善を図る予定です。

おわりに

サイボウズとシリーズ化を狙っているイベントタイトルでは「Sansan VS サイボウズ」と毎回 VS ( バーサス ) の構図を煽っていますが、本ブログ記事に記載の通り実際は仲良しです ( 語彙力 )。 これからもお互いにより良いエンジニア組織を築いていくために良い関係が続けられればと思っています。 今回のOSTイベントは、両社にとって学びと繋がりの価値を創出する場となりました。 サイボウズからもOSTに関するイベントレポートが発信される予定なので、是非合わせて読んで頂けばと思います。 Sansanでは、引き続き採用広報における課題を意識しながら、エンジニア同士の交流を促進し、次回イベントの成功に向けて準備を進めていきます。

サイボウズ視点でのイベントレポートも公開されていますので、是非合わせてお楽しみください。

ブログリレーの最新の投稿についてはXアカウント @SansanTech でお知らせしますので、フォローよろしくお願い致します。

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https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc7MFPypYZVh_pIfyT46-Va1nk-tlpnw7_y-nrcKS5Zjm-1lQ/viewform Sansan技術本部では中途・新卒採用向けにカジュアル面談を実施しています。Sansan技術本部での働き方、仕事の魅力について、現役エンジニアの視点からお話します。「実際に働く人の話を直接聞きたい」「どんな人が働いているのかを事前に知っておきたい」とお考えの方は、ぜひエントリーをご検討ください。

*1:オープンスペーステクノロジー(OST)とは、オープンな会話の場として暗黙知を他人に移転させることや組織の関心事を見える化し、より良い組織にすることを目的とした取り組みです

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