Sansan Builders Box

Sansanのものづくりを支える技術やデザイン、プロダクトマネジメントの情報を発信

事業成長に立ち向かうSansan開発組織の取り組み:Sansan Builders Box 2019

こんにちは。Sansan事業部プロダクト開発部 兼 人事部社内コーチの谷内です。
これまで、プロダクト開発の現場でチームリーダー、エンジニアリングマネージャー、プロダクトマネージャーをしてきました。いまはプロダクト開発部 組織デザイングループで開発組織の運営をしています。

先月開催されたSansan Builders Box 2019で法人向けクラウド名刺管理サービス『Sansan』の開発組織の取り組みについて発表しました。

本稿では本ブログの関連記事を紹介しながら、発表ではお伝えできなかった詳細についてお伝えします。

speakerdeck.com


実は話したいことがいっぱいあった

準備段階でいろいろとお話したいことが山ほど出てきてしまい、25分では到底お伝えしきれない量になってしまいました。

こちらはイベントサイトに載せた発表の紹介文です。

どのような開発・組織体制でSansanを作っているのか? そして、これからどうしていくのか? 開発体制、チームビルディング、育成、評価、採用、オンボーディングなど、日本を代表するSaaSを目指した道のりで生まれた組織的課題に立ち向かった歴史をお伝えします。チーム作りを大切にしているエンジニア、組織拡大に向き合うマネジャーやエンジニアリングマネジャーなどの全てのリーダーに向けて、小規模な開発組織にジョインしたエンジニアがチームを越えて組織作りをしていったストーリーをお届けします。

盛り盛りです…(笑)

紹介文にあるチームビルディング、育成、評価、採用、オンボーディングなど、それぞれのトピックだけでも25分では足りないほどです。来場者層を想定しつつ、できるだけ幅広い方に対して、気づきのきっかけを持って帰っていただける内容に整え直しました。

最近登壇が続いていたこともあり、当日はほどよい緊張感のなか終始リラックスしてお話ができました。お越しいただいた皆様、ありがとうございました。

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当日の様子:ステージに上がるとちょっとテンション上がる



Sansan開発組織のこれから

プロダクト開発部では、プロダクトと事業を次のステージに上げるために、様々な面で組織を再構築しました。発表では「Sansan開発組織のこれまで」と「Sansan開発組織のこれから」についてお話しましたが、本稿ではいま行っている取り組みについて、発表スライドを補足をしていきます。

プロダクトマネジメント・開発プロセス


バックログ一本化

いままでは機能別チームそれぞれがバックログを持っており、各チームが担当領域を中心に開発していました。しかし、組織と事業の成長が加速するにつれて、全体の優先度を考えると重要であるはずのリリースが後手に回りがちになり、プロダクトの側面から事業を推進することが難しくなってきました。
そこで、機能別チームを解体し、バックログをプロダクト開発部でひとつにまとめました。開発チームは機能横断的に活動します。これにより適切な優先度でリリースを行い、今後のニーズを踏まえて先手を打つことで、より事業を力強く推進できます。アプリケーション全体に影響を及ぼす機能改善、レガシーのおそうじを含めた技術的な意思決定がしやすくなりました。

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プロダクトマネジメント

プロダクトマネジメントについては詳細をお伝えできませんでしたが、開発優先度のつけ方に関するコツをご紹介した記事がありますので合わせてご覧ください。バックログの優先度判断で困ったことがある方にとっては、新たな気付きがあるかもしれません。

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数値に向き合う

当日はNPS®に関するご質問をいただきました。Sansanでは様々な方法で広くユーザの声を収集していますが、リレーショナル調査からプロダクトの改善ポイントをデータとして発見できるのがNPS®の素晴らしい点でしょう。その取り組みの概要は以下の記事にありますのでぜひご覧ください。

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組織面における数値の向き合いも、もっとお話したかったですね!


事業と組織の成長に立ち向かうために

エンジニアリングマネージャー・社内コーチの視点から、成長に向き合うための在り方についてお伝えしました。コーチという職業柄、このセクションには思い入れがありますが、出来る限りシャープにお伝えすることを意識して臨んだセクションでした。

学びほぐし・心理的柔軟性

リーダーの言動がチームに及ぼす影響はとてもパワフルなものです。そのパワーに意識を向けてうまく使えるほど、チームも組織も前進します。同様にチームメンバーが起こす行動が相互補完的に作用することで結果をもたらします。
スライドにある画像は「妻と義母」という隠し絵です。視点によって、まったく捉え方や感じ方が異なることをお伝えしました。組織に対する視点、チームに対する視点、人に対する視点。視点が凝り固まってしまい、成果につながらないことがあるのではないでしょうか。

Unlearn

上に伸びる、向上するという意味での成長という考え方は、だんだんと古くなってきています。上手になる対象の変化が激しくなってきたからです。これからは成長よりも変化という言葉が適切ではないでしょうか。
そんな状況が刻一刻と変化する今の時代において、人々はUnlearnと呼ばれる「学びほぐし」を迫られています。一度うまくいった方法でも、次は使えなくなる可能性が高いのです。履き慣れた靴を捨てて新しい靴を買うかのように、新しい概念を取り入れるために持っているモノを手放すことが求められています。そして靴ずれを起こすかのように、Unlearnには心の痛みが伴います。

心理的柔軟性

心理的柔軟性はアクセプタンス&コミットメント・セラピー(Acceptance and commitment therapy、ACT)と呼ばれる心理療法で取り上げられている概念です。スライドの箇条書きはこれを思い切って三行で表したものです。心理的柔軟性はUnlearnを助けると考えています。心理療法と聞くと身構えてしまいますが、治療を必要としない人に対しても多くの示唆を含むものです。興味を持った方はぜひ深めていただけたらと思います!

この組織、故障かな?と思ったら

会社に属していると「おや?なんかおかしいぞ?」とか「どうして会社は、組織はこうなんだろう?」と思うものです。「決められたものだから」とか「自分には変えられない」と思いがちですが、そんなときこそ慣れ親しんだ安全な領域から一歩踏み出して行動してみましょう。それがリーダーシップそのものです。リーダーシップは誰しも発揮できるものです。

群盲象を評す

群盲像を評すという寓話があります。組織の全体を把握している人は、実は誰ひとりとしていません。マネージャーは全体感を持っていますが、組織が行っていることすべてを把握することは不可能です。マネージャーの立場から見えるもの、メンバーの立場から見えるものは異なります。これは物理法則が如く、無視できないものです。だからこそ、組織を良い方向へ変えていくために双方の対話が求められているというお話をしました。

ハンロンの剃刀

愚かさによって十分に説明できるものを悪意のせいにしてはならない。
ハンロンの剃刀 - Wikipedia

マネージャーの情報伝達が行き届かないときを例にしました。マネージャーの至らなさゆえであり、そこに悪意はないというものです。ここで補足したいのは、マネージャーは自身の至らなさに甘んじてはならず、マネージャーとしての成長を続けていく決意が求められているということです。

学んだこと


発表の最後に、事業と組織の成長に立ち向かうなかで学んだことをシェアしました。7つ箇条書きがあるだけのスライドでしたが、チームや組織を変えたい、良くしたいと思った方にはきっと共感していただけるものだと思います。もっとお伝えしたいことはありますが、長くなってきましたのでこれぐらいにとどめます。


Builders Night

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Builders Night - 懇親会の様子
セッションのあとは懇親会が行われました。セッションの内容を含め、様々なお話ができ非常に充実した時間であっという間でした。どの組織においても似たような悩みを持っており、会社を超えたマネージャーの繋がりを持っていきたいと改めて感じました。あと、クラフトビールが美味しかった😆

お話しましょう!

ここまでお読みいただきありがとうございました。今回の登壇内容や開発組織のマネジメントに興味がある方がいらっしゃいましたら、私のtwitterアカウント(@tany3_)まで、DMやメンションお待ちしております!

もちろんエンジニアも大募集中です。開発したい方もお待ちしております!🎉
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photo:山平敦史


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