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ローカル開発拠点のリアル-SaaS企業3社が語る、プロダクト組織づくり・キャリアの挑戦-登壇レポート

こんにちは。技術本部研究開発部ArchitectグループのKAZYこと新井です。 先日名古屋で行われたイベントに登壇しました。

今回のブログはそのイベントレポートです。

登壇の背景

今回、株式会社スタメンさんからお声がけをいただき、地方拠点をテーマとしたイベントに登壇する機会をいただきました。2022年に中途入社して以来、名古屋の拠点で活動してきた私にとって非常に嬉しい機会でした。

イベントについて

ローカル開発拠点のリアル-SaaS企業3社が語る、プロダクト組織づくり・キャリアの挑戦-というタイトルのイベントです。 stmn.connpass.com

開催の背景をイベントページから直接引用します。

コロナ以降、テレワークやリモートワークが浸透した中で、最近は多くの企業が「オフィス出社回帰」の流れを見せています。 しかし、多くのテックカンパニーやSaaS企業のオフィスが、関東圏に集中している中、ローカルに生活基盤をもつエンジニアにとっては、この流れが必ずしもチャンスと捉えられるわけではありません。 今回のイベントは、そんな状況の中でも「ローカルで活躍し、成長していく道」がまだまだあることを伝えたいという思いから、企画しました。今回は、名古屋を中心とした東海圏にフォーカスし、SaaS企業で活躍している3社のエンジニアが、ローカルの拠点でのキャリア形成や、ローカルにおけるプロダクト組織作りのリアルな経験談をお話します。ローカルに基盤を置くエンジニアや、ローカルでエンジニアリングやプロダクト開発に関わる全ての人たちに対して、挑戦できる場所がまだまだあること、それだけでなくこれまでの苦悩も赤裸々にシェアすることで、今回のイベントに参加してくれた全ての人の背中を後押しし、明日以降もローカルを一緒に盛り上げ、次の一歩を後押しするきっかけとなることを願っています。

私の発表について

「地方拠点にチームを作るまでの課題とその突破方法」というテーマで登壇しました。これは、地方拠点でチームを作る上で直面した課題と、それをどう乗り越えたかをまとめたものです。

このブログでは、その内容をかいつまんで紹介します。


地方でエンジニアチームを作るのは簡単ではありません。最初は人が集まらず、なかなか前に進めませんでした。

それでも、社内外での登壇を重ねたり、社内で積極的に声をかけたりするうちに、少しずつ仲間が増えていきました。

その結果、地方拠点でもチームを作ることができました。

この過程では、チームを作ることだけでなく、自分自身の成長も欠かせませんでした。ただ「地方で人を増やしたい」と言うだけではなく、メンバーとして受け入れてもらえる体制を作ることが重要だったと感じています。

また、最近の「出社回帰」の流れも追い風になりました。リモートワークが定着しつつある一方で、企業の中にはオフィス勤務を見直す動きも出てきています。この流れの中で地方拠点の強化が進み、それに共感する人が集まるようになりました。

「地方で働きたい」「地域に根ざして仕事をしたい」と考えるエンジニアにとって、こうした環境の変化はチャンスでもあります。結果として、地方拠点を一緒に盛り上げようと思ってくれる仲間が増え、チーム作りの大きな後押しになりました。

当日のスライドを公開していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

speakerdeck.com

聴衆の反応

登壇中に特に反響があったのは、「出社回帰の流れの中で、全員を東京に集めるのではなく、地方拠点を盛り上げる方向に向かっている点が珍しい」という意見でした。リモートワークからオフィス勤務へと移行する中で、本社への集約が進む傾向があるように思います。そのため、地方拠点の強化に力を入れる取り組みが新鮮に映ったのかもしれません。

質疑応答では、「地方拠点で活躍するために心がけていること」についての質問がありました。これに対して、「地方拠点のメンバー自身が積極的にアクションを取ることが重要」 だと回答しました。

具体的には、次のような取り組みを意識しています。

  • 出張ベースで本社に行く機会を自ら作り、対面でのコミュニケーションを増やす。
  • 地方拠点のメンバーが関与できない場で重要な意思決定が進まないよう、透明性を確保する。

また、組織の規模が大きくなるほど、意思決定ややり取りのログを残せる環境が望ましいと考えています。こうした仕組みが整っていれば、物理的な距離があっても情報格差が生まれにくくなり、地方メンバーもスムーズにプロジェクトに参加できるようになります。

学び

地方拠点で働くことは、本社と比べて採用やチーム作りの難しさがある一方で、少人数だからこそ個々の特徴が活かされやすいという意見がありました。

東京のような大規模な組織やコミュニティでは、同じスキルやバックグラウンドを持つ人が何人もいるため、個人の強みが埋もれやすいという課題があります。しかし、地方拠点では一人ひとりの役割が幅広く、チーム全体に対する影響力も大きくなるため、自分ならではの価値を発揮しやすい環境になります。

この視点は新鮮で、地方だからこそできること、ローカルならではの強みをどう活かすかを改めて考えるきっかけになりました。

まとめ

今回の登壇では、Sansan中部支店でのチーム作りの経験を共有し、地方拠点ならではの課題や、その解決に向けた取り組みについて話しました。

特に、少人数の環境だからこそ個々の強みが活かせることや、本社との連携をどう工夫すれば地方拠点がより活性化するのかについて、多くの方と意見を交わすことができました。実際、20名以上が参加してくださり、地方拠点での働き方やチーム作りに対する関心の高さを改めて感じました。

この登壇が、ローカル拠点でのキャリアを考えているエンジニアや、分散型の組織運営に関心のある方々にとって、何かヒントになればと思います。

お知らせ

弊社ではエンジニアを募集しています!

地方拠点でも活躍できる環境を整えており、多くのエンジニアがローカルで成長しながら働いています。

興味のある方は、ぜひ以下のリンクから詳細をご確認ください!

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