Sansan Tech Blog

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気がついたらインドに行ってました!

こんにちはEight事業部でiOSアプリエンジニアをやっている haptaro です。

まさか自分がインドに行くなんて、、、

始まり。

Eightは2017年11月に満を持してインド展開を開始しました。

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全世界のAppStoreに公開したときの画

僕が新卒で入社した年の夏ですね。
めっちゃ懐かしい、、、ローカライズ粛々と頑張ってたなー。
あれから現在まで約1年間海外チームが0から市場を開拓、マーケティング施策を行ってきました。

いざインドへ

インドのスマホ事情はシェア率の9割がAndroid。
すでにAndroidアプリエンジニアを含む海外チームは現地に足を運び、Eight Androidを中心に改善をしていたわけですが、データを見てみるとiOSもそこそこ使われていることがわかり、iOSメンバーも実際に行って調査してこよう! ということで今回の出張が決行されました。
出張の目的は、通信周りの課題の洗い出しとその解決策の提案、現地エンジニアの採用、現地の協力会社さんとの親睦やインドの文化を知ることです。

今回は海外チームの一人と僕の上司と僕の3人でムンバイとプネーという都市に行ってきました。
インドには海外チームの数人が生活しているので現地合流。

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無事ムンバイ国際空港に到着

Eightはすでにグローバルなプロダクト

現地のEightユーザーにお会いしたり、現地のテックカンパニー訪問もしてきました。

特に印象に残ったのは、Eightになんと3000枚以上(!)の名刺を登録してくださっているヘビーユーザーの方とお会いできたことです。
日本以外でEightが使われているのを見るのは初めての経験だったので、実際に使われていることへの驚きと感動がありました。

テックカンパニーへの訪問のあと、交換した名刺をEightに登録したところ、Eightユーザーの方が何名かいらっしゃったことも印象的です。

もちろん日本以外のAppStoreでも配信されていることはわかってましたが、実際に現地に足を運んで目の前でEightが使われているのを見ると結構感動しますね。
実際に世界で使われているのだな、、、と。

それと同時に自分はグローバルなプロダクトに携わることができていて幸せだなとも思いました。
そもそも海外にチームを持っているプロダクトはそこまで多くはないでしょう。

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インドの拠点であるwework@Mumbai
予想より立派なビルで驚きました。
wework内でも、名刺を束にして輪ゴムで止めているという、日本でもよくある光景が目に入り、Eightを勧めたい思いに駆られました。笑

ただ通信周りをメインに課題はまだまだある

通信環境を調べていて驚いたことは、日本とは異なり場所や地域によって回線速度にムラがあることです。ホテルの部屋の中という狭い空間の中ですら、結構ムラが生じていました。

通信環境の良いエリアでは、日本と比べ反応がワンテンポ遅いくらいですが、悪いエリアだとほぼオフラインと変わらない状況でした。*1
そのような環境に適応し得るよう、Eightを使いやすくしなければならないという課題が浮き彫りになりました。
具体的には、Eightでは複数枚の名刺画像をサーバーにアップロードしたり、OCRをかけたりするので、通信環境が安定しない中では結構な時間がかかってしまっていました。

通信環境周りに関しての細かな改善点や気づきは、大きくは以下の3点です。

  • 端末内にコンテンツをキャッシュし、オフラインでも最低限見れるようにする
  • 通信がボトルネックになるので、直列通信を並列通信にしたり、画像フォーマットを変える、なるべく通信しないように工夫する、送信中も画面をロックしない
  • 通信中のローディング表現をしっかり作っておく


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このような場所でもスマホは使われてました。


「自分の関わっているアプリは、日本の快適な環境下だけで使われるものだから問題なし!」と思っているそこのあなた!
日本だってエレベータの中や、地下鉄などで同じような状況になることもあります。
対応して悪いことはないのです!!!

この通信周りの話は、後日開かれるモバイルアプリ勉強会で詳しく話をしようと思っているので良かったらご参加下さい。
sansan.connpass.com


ちなみにAndroidはすでに対応を入れています。*2

最後に

今回のインド出張を通して感じたことは2つ。

結局細かい部分に気を配れるかどうか
現地でUber、Facebook、Instagramをはじめ世界で使われているアプリをいろいろ触ってみました。
その結果、どのアプリにも共通して言えることは通信環境のケアに限らずデザインや体験、すべてにおいて細かな部分がケアされていました。
世界レベルのアプリはこういうことかと実感しました。

百聞は一見にしかず
実際に現地に足を運ぶことによって、多くのことを身を以て知ることができました。
特に驚いたのがUberで、空港にもタクシーと同列にUber専用のレーンがあったり、完全にアプリが生活に溶け込みインフラになっていました。
インフラは「あると便利」ではなく、「あるのが自然」ということだと思いますが、Uberはまさにそうでした。
人と人をつなぎビジネスでのインフラを目指している僕たちとって良い刺激でした。

今回の経験を活かし一段上のプロダクトへと成長させるようこれからも精進していこうと思います。
それで世界に通用するのか?と。

*1:あくまでインドの中でもムンバイからプネー周りでの回線速度(現地のJioという会社のSIM)ですが、数十kbps 〜 数Mbpsぐらいでした。

*2:弊社Androidアプリエンジニア辰濱の資料
インドのインターネット環境との戦い方

www.slideshare.net インドの低速なネットワーク環境の攻略法 www.slideshare.net

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